今秋入職し、小規模多機能型さらいで働く渡邉和也 (25歳)。先月、利用者様の前で獅子舞を披露したときの「失礼します、頭を噛んでもよろしいでしょうか?」と丁寧に声を掛ける様子から、優しく穏やかな人柄が伝わってきました。「介護福祉士」「社会福祉主事」「幼稚園教諭」「保育士」といくつもの資格を持つ渡邉。なぜ介護の道を選んだのでしょうか?
Q.福祉関連の資格を多数お持ちですが、どうしてですか?
A.高校生の頃、幼稚園でのインターンシップがきっかけで、将来は子どもに関わる仕事がしたいと思い、いわき短期大学に進学しました。幼児教育を学びましたが、ピアノが全くできなくて(笑)正直、仕事にするのは厳しいなと。学校の先生に相談したら、「福祉専攻科」を紹介されて、選択肢の一つとして「介護士」を考えるようになりました。実習では特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、デイサービスなどの施設に行き、利用者様と触れ合うなかで、「介護士」は自分には合っていると思い、介護福祉士の資格を取得しました。
Q.「子どもの保育・教育」とは異なる「高齢者介護」への抵抗はなかったですか?
A.介護士として働く母の姿を見ていたので、大変さは十分わかっていました。でも、どんな仕事だって大変だし、特に抵抗はありませんでした。
Q.当法人に入職したきっかけは?
A.県外の病院で介護士として働いていましたが、いわき市にUターンすることになって。決まった休みがほしくて、思い切って製造業に転職しました。でも機械と向き合い、黙って作業し続けるのは苦痛で、自分には向かないとはっきりわかりました。転職を繰り返すつもりはなかったのですが、もう一度「介護士」として働こうと決めました。以前、「きらくデイサービス」でパートとして働いていたので、医和生会の雰囲気も好きでしたし、過去の経験を活かせば、周りに迷惑かけずにできると思って入職しました。
Q.外から「介護」という業界を見たときは、何を感じましたか?
A.介護は「大変」とか「汚い」とかマイナスな捉え方をされますが、自分は「介護士はみんなが思うほど悪い仕事じゃないのに」と思いました。排泄介助に抵抗感じる人も多いですけど、「人間の生理現象だから仕方ない」と自分は思っています。「介護は男の仕事じゃない」っていうイメージも違うかなと。力仕事も多いし、全然そんなことはないと思います。
Q.介護の魅力って何だと思いますか?
A.魅力というか、介護の仕事は「できることとできないことの物々交換」だと思うんです。介護士は支えるだけではなく、利用者様に支えられているときだってある。自分は全く料理ができなかったんですが、利用者様から料理の基本を教わって、自炊するようになった。利用者様は自分にとっては「料理の先生」でした。人生の先輩である利用者様の知識や経験から教わる・できないことは手伝うという関係は魅力的だと思います。
Q.逆に介護の課題は何だと思いますか?
A.多くの方が「介護」に対してマイナスなイメージを抱えていることです。それを払拭しなくてはいけないと思います。
Q.その課題を解決するために何ができると思いますか?
A.イメージを払拭してくれそうな政治家に投票するとか(笑)実際、現場で働く自分が世の中に働きかけるのは難しいです。ただ、介護に対するマイナスなイメージ、自分にはあまりないので。
Q.自分自身の課題や、今後の目標はありますか?
A.まだ入職して間もないこともあって、悩んだり迷ったりすると、すぐ聞いてしまいますが、これからはもっと自分で考えて行動できるようになりたいです。様々な経験を通じて判断力を身につけていきたいと思っています。
<感想>
渡邉の「できることとできないことの物々交換」ということばはすごく印象に残りました。介護の現場では利用者様がスタッフに「ありがとう」と声を掛けている場面をよく見かけます。この感謝のことばが、介護の職場における「やりがい」や「魅力」につながっていると思います。ただ、自分たちは支えているだけではなく、利用者様から教わることや学ぶことも多いという考え方はいつまでも大切にしなければならないと感じました。(地域連携・企画広報課 皆川歩美)
【関連情報】
小規模多機能型さらい:https://iwakikai.jp/service/sarai/
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