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2018年04月27日

救急救命 地域の話題

302. 来月13日にサーファー向け海難事故救助の講習会・「安全ないわきの海」をつくろうと大垣さん

救命技術を身に着けた地元サーファーを増やして「安全ないわきの海」をつくり、日本中に発信したい―。サーフィン歴約30年のいわき市の常磐病院看護師・大垣竜一郎さん(46)は、その目標の第一歩となる講習会の準備を進めています。これまで多くのおぼれた海水浴客を救いいわきの海の安全を願う大垣さんが、同病院内の救命救急インストラクター、海上保安庁、市、消防本部、サーフィン団体に協力を呼び掛けて計画。その「海難事故救助技術の講習会」は来月5月13日(日)午前9時からいわき市の四倉海岸で開かれ、サーファーに参加を募っています。大垣さんは「行政などと連携した大規模なサーファー向け救命講習会は国内で聞いたことがない。前例をつくって10年後には日本各地のビーチでたくさん開かれるようになってほしい」と熱く語っています。

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↑サーファー向けの海難事故救助技術の講習会をPRする大垣さん

● 海を熟知し、機動力も優れたサーファー
一次救命処置インストラクターで災害派遣医療チーム(DMAT)でも活躍する大垣さんは、海の安全を守る上でのサーファーの強みを語ります。「なわばり」と呼ぶ行きつけの海の波や潮の動き、海底の地形を熟知している点はその一つ。さらに、3週間ほどの海開き期間以外にライフガードを常駐させるのは費用的にも困難ですが、サーファーは通年通うので一年中海を見守れます。また緊急時に消防や海上保安庁の助けを待つ時間も惜しい中で、高波でも柔軟に沖に近づける機動力も長所。このようなサーファーが救助技術を身に付けて海難事故の減少に一役買えれば、救助機関の出動件数も抑えられると大垣さんは考えます。

● サーフボード使った講義、ヘリでの救助訓練見学も
講習会では5つのプログラムを計画。サーフボードを使った講義では、動転する要救助者にしがみつかれた時の対応、波に逆らって浜に戻る方法、沖合でもできる人工呼吸法、救助者自身の身を守るための判断力などが習得でき、大垣さんが講師を務めます。自動体外式除細動器(AED)などを使った実技講習、いわき市消防本部による心肺蘇生法講座、「いわきライフセービングクラブ」によるレスキューボードの使い方講習も。注目は海上保安庁がヘリコプターを使ってのつり上げ訓練のデモンストレーション。同庁職員がおぼれた遊泳者役として実際海に取り残され、ヘリコプターでの救助の様子を見学することで、ホバリング中に立つ波風の強さや、安全を保って浮いてさえいれば沖合でも助けてもらえるのを目で確認します。

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● 根っからのサーファー大垣さん 講習会開催へ
子どものころから海が好きで高校生になってサーフィンを始めたという大垣さんは、多い年で年間360日波に乗っていたという根っからのサーファー。毎年数回はおぼれた海水浴客を救助するといい、いわきの海をもっと安全にするにはサーファーが海難救助技術を身に付けることが大切だと次第に考えるようになります。実際、約10年前にはサーファーを集めて個人で講習会を開催したこともありました。3年前に病院内の医師や看護師、リハビリ専門職員、事務職員らで救命救急インストラクターを組織して院内研修を行ううち、大垣さんは「このような救命講習を関係機関と連携し、サーファー向けに大規模に開催できないか」とひらめきました。

● 救助の場面での判断にも注意して
市内ではかつて、おぼれた遊泳者を救助に行ったサーファーが亡くなる悲しい2次災害も発生したといいます。多くの海水浴客から見守られて救助に臨むと気持ちが高ぶり判断を誤る恐れも注意しなければならず、講習会では状況判断の習得も目的にあると大垣さん。「『知っている』と『できる』は違う。実践的に体で覚える練習の場として参加してほしい」と呼び掛けています。常磐病院が主催し、いわき市と日本サーフィン連盟福島支部が後援。

チラシ海難事故 (452x635)

【海難事故救助技術講習会】
日時:2018年5月13日(日)午前9時から正午
※雨天の場合、5月20日(日)に順延
場所:四倉海岸
参加費:無料
対象:主にサーファー
問い合わせ・申し込み:0246-43-4175(常磐病院・大垣さん)