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2018年03月15日

介護のヒント 終末期・終活

272. セルフネグレクトの女性 寂しかったはず・「デスカンファ」で振り返り連携ケア改善へ

亡くなった患者の終末期ケアを振り返る「デスカンファレンス」がこのほど、いわき市の竹林貞吉記念クリニックで開かれました。アルコール依存症の疑いがあるお年寄り女性の事例を基に、ケアに携わった各専門職者が女性の言動を思い返し、総合して寂しさがあったと共有。セルフネグレクトの女性の心情を多職種間で読み解き、どうアプローチできたかを考え、参加した医療、福祉関係者27人が今後のケアの向上に役立てました。

● アルコール依存の疑い 受診も拒否
今回は「セルフネグレクトへの介入支援」がテーマ。アルコール依存症の疑いのある60代女性を取り上げました。90代の父と二人暮らしのその女性は睡眠時以外はほぼ飲酒し、担当の介護支援専門員(ケアマネジャー)から受診を促されても拒否。父の介護サービスに関わる職員が見守り、体調不良時には地域包括支援センターに連絡が入る体制を整えていました。要介護2の認定を受け訪問介護の利用が決まった矢先、全身衰弱で亡くなりました。

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● 対応する職種で態度に違いも
担当した地域包括支援センター職員やケアマネジャー、訪問看護師、訪問介護支援事業所、デイサービス相談員らが、その女性への対応を発表し合いました。支援センター職員やケアマネジャーは、居間でいつも飲酒している様子や、父から「酒ばっかり飲んで」と怒鳴られていたこと、入浴の気配はなく失禁もあった点、着替えもせず台所の流しにズボンが押し込まれていた状況などを振り返ります。訪問した医師は「泥酔の様子を一度も見たことがない。水ようかんを作って待っていてくれた」と介入する職種で様子に違いがあった点を共有し「『(父が)デイサービスに行くのがうらやましい』と言っていた」と父への嫉妬を推測。さらに地域包括ケアを推進する上で「住まい」改善の重要性とその介入の難しさも指摘しました。支援センター職員は「『あなたのために来た』と言うと喜んだ」と女性の寂しさを察しました。訪問看護師は病院内と院外での患者へのアプローチの違いを話し、医師は「寂しかった女性に精神的な相談できる人が必要だったのでは」と意見しました。

● 今回で4回目
平地区の医療、介護、福祉関係者らでつくる「平在宅療養多職種連携の会」で企画されたこのデスカンファレンスは、3カ月に1回開催。4回目の今回は5日に開催されました。

デスカンファレンス意見① (640x447)
デスカンファレンス意見② (640x458)
デスカンファレンス意見③ (640x243)

【関連記事】
<デスカンファレンス>
第1回2017年5月16日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-185.html
第3回2017年11月29日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-347.html

<セルフネグレクトと介入拒否の対応を考えた研修会>
2018年3月2日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-417.html

<看取りを振り返るかしま病院のミーティング>
2017年12月16日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-363.html

<ご利用者様91年の人生と在宅療養の記録>
2017年11月7日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-328.html