まごころデイサービスの野口は、認知症の方が安心して過ごせるように温かい雰囲気づくりに努めています。不安を言葉にできないご利用者様には優しく声を掛け、できる事に取り組んでもらって自信につなげます。今月、サブリーダーに昇格し「ご利用者様が楽しく過ごせるように頑張りたい」と抱負を語っています。
● 温かい雰囲気をつくる
野口は入職15年目。生活相談員と介護職を兼務しています。野口は自身が所属する「まごころデイサービス」について、「雰囲気が温かい」と表現します。そう話す理由は、まごころデイサービスは認知症対応型のデイサービスのため「ご利用者様には柔らかい雰囲気を感じてほしいから」といいます。まごころデイサービスらしい取り組みとして、野口は季節に合わせた貼り絵の壁画制作を上げます。春には桜、秋にはコスモスといった壁画をご利用者様と作り、ホール内に展示。ご利用者様のなかには、認知症によって季節感が薄れてしまった方もいますが、少しでも季節を感じてほしいという思いで取り組んでいるといいます。
● できる事を見つける
認知症が進行し、できない事が増えても、ご利用者様に自信を付けてもらえるよう、野口は「ご利用者様にできる事に取り組んでもらう」ように心掛けています。そのためにも、ご利用者様一人一人の行動に意識を向け「できる事」を見つけます。その気付きはミーティングで他の職員に伝え、「それができるなら、次はこれができるのでは」とみんなで話し合います。
● 根気強さも必要な仕事
介護現場で働く上で、根気強さの大切さも語ります。あるご利用者様は初めて通所した際、ツバを吐いたりして暴れ、昼ご飯も食べられず、事業所に1日いられない状態だったといいます。その時、最初は短時間の利用から始めて、少しずつ利用時間を伸ばしていきました。体操やレクリエーションができそうな時には誘って一緒に楽しんだり、攻撃的な反応が見られた時には、安心してもらえるように優しく声を掛けたり、根気強く接し続けました。結果、半年以上過ぎたころには、まごころデイサービスで1日お過ごしいただけるようになりました。そのご利用者様はうまく話すことができなくても笑顔で返してくれる時があるようで、野口は「ニコニコされると嬉しくなります」と笑顔を浮かべます。
● 認知症の方の気持ちを理解
認知症のご利用者様と接するなかで、強い口調で怒鳴られたり、攻撃的な行動が見られることもあります。その時は「不安を言葉にできないので攻撃的になってしまう」と理解し、「仕方がない」と受け止め、その上で「声の掛け方がまずかったのかもしれない」「時間をおいて声を掛けた方がいいかもしれない」など反省を繰り返しているといいます。
● ご利用者様が楽しく過ごせるように
野口は今月、サブリーダーに昇格しました。「事故が無いよう、ご利用者様が楽しく過ごせるように頑張りたい」と抱負を語っています。コロナが落ち着いてきて、以前のようにお花見外出や演奏を披露するボランティア団体の受け入れなどを積極的にやりたい思いも持っています。「ご利用者様の不安を取り除いて、笑って過ごせるように力になりたい」とも話していました。
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