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投稿:2024年07月29日

研修会・勉強会 活動報告【REPORT】 医和生(いわき)会全体 居宅介護支援事業所 きらくデイサービス ショートステイ 小規模多機能型さらい

1272. 「無理だ」と決めつけない気持ち学んだ|介護保険部の事例発表会②・完

医和生会(いわきかい)の介護事業所が互いのケアを学び合う「ケア事例発表会」。ご利用者様が望む場所で暮らせるよう、7介護事業所の代表者が取り組んでいるケアを発表しました。多職種連携の大切さを学んだり、無理だと決めつけない気持ちが芽生えたり、発表者が学びを共有しました。内容を2回に分けてお送りする2回目。

2024年ケア事例発表会の1回目記事>>>

 

発表するきらくデイサービスの渡邉

● 自宅のようにくつろげるように
きらくデイサービスの生活相談員(兼)介護職員の渡邉は「自宅のようにくつろぐことのできる場所の提供〜穏やかな生活を送っていただくために~」と題して発表。認知機能が低下し、ご家族の介護負担軽減のため「きらく」を利用した90代のご利用者様のケアを紹介しました。最初は介助拒否が強く、異食行為、不眠などが見られたため、ご家族の意向も踏まえ、デイサービスの生活に慣れてもらうよう支援。庭の手入れをしていた背景から中庭での草むしりをリハビリに取り入れたり、異食行為があるのは空腹感のためと予測しペースト食からおかゆや超刻み食に変更したり、安全に行動制限をしないよう居室にマットレスを敷き詰めたりして工夫。現在は不穏行動も減り、ご家族もご利用者様の変化に喜ばれ、渡邉は「これからも穏やかに過ごしてもらえるよう寄り添いたい」と抱負を述べました。

発表する居宅介護支援事業所の吉田

● 多職種で解決策探る
居宅介護支援事業所の介護支援専門員・吉田は「身体的虐待の発見から通報・対応までの流れ〜高齢者の安全と権利・利益を守ために~」と題して発表。認知症で全盲の90代のご利用者様が利用するデイサービスから「表皮剥離や顔面にあざがあるなど、虐待の疑いがあるのでは」と報告を受けました。地域包括支援センター(以下、包括)に報告し、担当者会議を開き、生活状況の把握に努めました。その後、ご家族から「(長男が)手を出している」との相談があり、包括、市担当職員らと自宅訪問を調整。虐待のリスクを回避し、安全確保の手段を探るため、ご家族との面談を行い、緊急避難先としてショートステイの長期利用を開始し、特別養護老人ホーム入所に向けた準備を進めました。今回の経験から、高齢者虐待の早期発見のため「行政や関係機関に迅速に通報する」「ケアマネジャー一人で判断せず多職種で対応する」という学びを共有しました。

発表する小規模多機能型さらいの四ツ倉

● 「夫と過ごしたい」という想い
小規模多機能型さらいの介護福祉士・四ツ倉は「夫と自宅で過ごしたい〜家族の介護負担軽減と自立へのサポートを目指して~」と題して発表。ご主人と2人で暮らす80代のご利用者様は心不全の悪化により入院し、リハビリ目的で転院するも、動悸・息切れが強く、リハビリを断念することに。ご家族は施設入所を希望していましたが、ご本人の「自宅に帰って夫と過ごしたい」という希望が強かったため、車いすで自宅に戻りました。ご主人は「一人で毎日介護を続けるのは難しい」と悩み、状況に応じて通所と宿泊ができる「さらい」の利用を開始しました。「さらい」では「筋力向上を図り離床時間を増やす」「ご主人の介護負担の軽減」を課題に設定し、ホールで過ごせるように声掛けし、体操やレクの参加を促したり、杖歩行の練習、食事の工夫などを試みました。その結果、ご利用者様は杖歩行ができるようになり、ご主人の介護負担も軽減され、「2人で過ごせそうだ」と気持ちが変化。「夫と自宅で過ごしたい」という想いを叶えることができました。四ツ倉は「回復の見込みがないと決めつけない支援をしたい」と学びを語りました。

松本の代わりに発表するショートステイの草野

● チームケアでサポート
ショートステイの生活相談員・松本は「第二の我が家のように過ごしていただくために〜自宅で過ごす時間を少しでも長く、寄り添うケアの提供を目指して~」と題して発表(当日は生活相談員・草野が代理発表)。自宅建て替えのため同居することになった娘夫婦の介護負担が増え、80代のご利用者様がショートステイを利用することに。入浴の拒否や身体の痛み、「娘に電話を掛けて」と訴えを繰り返すなど不安も強く、1泊が限度という状況でした。ショートステイは、それぞれの課題を解決しようと工夫。ホールのソファにクッションを置いて痛みを軽減し、入浴については他事業所と情報共有し、順番の工夫やパーティションの設置など羞恥心への配慮を徹底。他のご利用者様とも会話しやすいよう職員が間に入って交流もつくりました。結果、ご利用者様が落ち着いて過ごせるようになり、毎週2泊3日という定期利用ができるようになりました。ご家族は当初、施設入所も視野にありましたが、ショートステイを利用することで落ち着いた生活ができるようになったと喜ばれ、今後の過ごし方の選択肢が増えたようです。ショートステイでは、他事業所との連携や事業所内で検討するチームケアが第二の我が家をつくったと振り返りました。

総括する医療部部長の鈴木

● ケアにつなげる
総括で医療部部長の鈴木は「心の優しさを一人一人感じる素敵なケアで感動した」と称賛。最後は職員全員が心を一つにして一本締めで締めました。

今回の事例発表会によって、職員は多くの学びと気づきを得られたようです。特に、特別養護老人ホームなどの施設入所を考えていたご家族が、私たちのサービスを使うことで「在宅生活を続けよう」と気持ちが変化した事例も多く、「医和生会の役割」「各事業所の役割」「各職種の役割」を改めて考えるきっかけとなりました。このような学びを活かし、今後も一人ひとりの利用者様に寄り添った、きめ細やかなケアを提供していきたいと考えています。

2024年ケア事例発表会の1回目記事>>>

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