特別養護老人ホーム(以下、特養)から、在宅支援に力を入れている医和生会に転職した職員にインタビューしました。配属先の「ショートステイ」では送迎業務を通じて、ご家族との関わりも増え、それぞれの思いに触れながらケアに取り組める「在宅介護」にやりがいを感じているといいます。
Q.なぜ、転職しようと思ったのですか?
A. 特養で働いていた頃、「レクリエーションを通じて利用者様とコミュニケーションを取ることが楽しい」と感じていました。ただ、同じ利用者様を決まったスケジュールで介助する日々に、「ケアというより作業をこなしているみたい…」と葛藤を抱えるようになりました。「もっと利用者様に合わせたケアをしたい」という思いが強くなり、転職を考えるようになりました。
Q.「在宅介護」に挑戦しようと思ったきっかけは?
A.基本的に人と関わることが好きなので、利用者様との関わりはもちろんですが、ご家族との関わりにも興味がありました。でも、特養では介護職員がご家族と関わる機会は少なく、面会中も挨拶を交わす程度でした。「ご家族と話し合いながらケアができたらなぁ…」と考えるようになり、自宅で介護にあたるご家族と連携できる「在宅介護」の分野に挑戦することにしました。
Q.現在の勤務先について、教えてください。
A.今は「ショートステイ」という、短期間の宿泊ができる事業所で働いています。利用期間は「一泊」や「一週間」と利用者様によって違うので、日々入れ替わりがあります。一人ひとりの状況を把握し、柔軟に対応する力が求められますが、毎日新しい出会いがあるのは特養との大きな違いですし、新鮮ですね。利用者様ごとに必要なケアが違うので、自分自身の介護スキルの幅が広がっている実感もあります。
Q.「在宅介護」ならではのやりがいを感じたのは、どんなときですか?
A.利用者様が自宅でどのような生活をしているのか、自分の目で見たいと思って、上司に「送迎に携わりたい」と伝えたところ、快く承諾してもらえました。送迎に関わったことで、利用者様のご自宅内の家具の配置や動線などをより具体的に把握できるようになりました。これまでは、契約を担当した生活相談員からの情報を基に居室を準備していましたが、「こちら側にベッドがあると動きやすい」とか、ご自宅の状況を思い出しながら対応できるようになりました。ほかにも、利用者様がご自宅のベッドで休まれる際に使っているクッションの位置を確認し、ショートステイ利用時にも同じ対応をすることで、患部の悪化を防げたこともあり、お家とつながっているからこそのケアができると感じました。
Q.送迎業務に関わるようになって、どんな気づきがありましたか?
A.送迎は、ご家族と直接話せる貴重な機会だと思いました。あるとき、ご家族から「家で寝ているとき、オムツを破ってしまう。ショートステイではどうですか?」と相談されたことがあったので、ショートステイでの様子を伝えて、ご家族と連携して対応を考えたことがあります。他にも、利用者様が意思を示す時の特徴をご家族が教えてくれたときがあって、ショートステイ利用時に、本人様が好む飲み物を提供できたケースもありました。小さな情報共有が、より良いケアに直結する場面が多いです。
Q.どんな人に「在宅介護」の仕事が向いていると思いますか?
A.私は「入所」と「在宅」どちらも経験しましたが、利用者様の生活の背景や自宅での様子を踏まえたケアをしたい人には、在宅介護が向いていると思います。利用者様の生活環境が見えると、自分たちの対応やケアの見直し・改善につなげることができます。また、ご家族と接する機会が多いので、ケアのヒントをもらうこともあるので、それが楽しいですね。ご家族それぞれの思いに触れながら、一緒にケアを考えられることに、私自身はやりがいを感じています。
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