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2018年02月06日

地域連携 地域講演

243. “難攻不落”の家族志向ケアに挑む・多職種ワークショップ

● 病気だけでなく患者・その家族をも考えてケア
石井医師はリハビリテーション専門医の定義や役割などを説明した後、「患者中心の医療の方法」を解説。インフルエンザに感染しても仕事したがる人もいると例を挙げ、「同じ病気でも人によって辛さが違う」と語る石井医師は、病気だけでなく患者とその家族をも全体的に理解してケアの目標を導き出さねばならないと指摘しました。患者と家族を理解する上で家族図の作成が有効だとアドバイスし、それは年齢、婚姻歴、内縁関係、同居家族、職業などケアに必要な情報を家系図に盛り込んだ図だと説明しました。DSC_9372 (640x436)
↑いわき地区の地域リハビリテーション広域支援センターのセンター長・石井医師

● どんな患者、家族?
グループワークでは、車いすが必要な状態で退院する「いわきさとこ」さん72歳と、夫の「あつし」さん(73)、長男の無職「まなぶ」さん(50)の一家と、遠方の東京に住む長女の教諭「ゆりえ」さん(45)のケースを取り上げました。議論の前に、参加者には名前、年齢、性格、職業などの情報が盛り込まれた家族図が配布されています。さらに石井医師ら「劇団かしま」のメンバーがその4人に扮(ふん)したドラマを上映。場面は退院前の病室での話し合いで、「介護はおれができる。大丈夫だ」とかたくなに頑張ろうとする「あつし」さん、何も語らずにいる「さとこ」さん、介護に無関心な「まなぶ」さん、介護サービスの利用を訴えるしっかりした「ゆりえ」さんの特徴が演じられていました。これら家族の特徴を動画で見た上で、さとこさんの退院後の生活を支えるための課題をグループごとに議論しました。

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● まずは患者・家族に興味を持ち、語り合おう
あるグループは「あつしさんは介護の大変さを理解していない」「まなぶさんは介護に関わろうとしていない」など本人と家族の特徴を分析し、模造紙に書き上げます。別のグループは「さとこさんがどうしたいか話さないのでどう支援すべきか決められない」と気付き、夫に主張できない夫婦関係の予測から解決の糸口を見出します。介護を甘く見ている頑固なあつしさんに現実を理解してもらおうと「リハビリの現場を見てもらうべき」「家族メンバーのそれぞれできることとできないことをまとめた後、それでもできないことを見つけて提案するのはどうか」など知恵を絞ります。各グループの発表後、石井医師は「地域リハビリテーションの実践は、患者・家族に興味を持ち、語り合うことから始まる」と強調し、“難攻不落”の家族志向ケアに挑んだ参加者をたたえました。

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● 地域リハビリテーションとは
保健・医療・福祉・介護・地域住民らが協力し合って障がい者やお年寄りらを支える活動「地域リハビリテーション」が福島県で推進されています(※)。その一環でかしま病院に置くいわき地区の地域リハビリテーション広域支援センターがワークショップを主催。さまざまな職種が顔を合わせて介護ケアの議論をし交流を深める機会をつくろうと企画され、1月30日に開かれました。


「福島県地域連携リハビリテーション連携指針2016」(福島県ホームページ):https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/151332.pdf
地域リハビリテーション支援センターとは(かしま病院ホームページ):http://www.kashima.jp/rihacenter/rihacenter.htm

【関連情報】
「石井医師が家庭医療をテーマにつづるブログ『いわきで創る家庭医療』」:http://atsushii.blogspot.jp/

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<在宅医療推進のための多職種研修会>
「在宅医療を推進する上での課題を議論」 2017年7月12日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-231.html

「グループワークで他己紹介」 2017年11月16日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-337.html