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投稿:2018年01月30日更新:2021年05月12日

多職種連携・地域連携

237. 求む!障がい福祉に熱く手話ができる市民・20年以上続くいわき市の「登録手話通訳者」派遣 2月に選考試験

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↑防災関連の学習会で聴覚障がい者をサポートする手話通訳者=2017年12月20日、いわき市総合保健福祉センター● 「1人当たりの手話を必要とする場面は増えている」
「登録手話通訳者」の派遣は1995(平成七)年12月にスタート。翌年度から「選考試験」が始まりました。当初7、8人だった登録者数は現在20人で、市障がい福祉課の常勤手話通訳者3人と一緒に活動しています。依頼数は常勤通訳者の派遣も含めると月約160件。目的の半数は診察で、近年は家族の介護に関わるニーズが増加しています。いわき市内の手話通訳を必要とする人の数は現在150~160人で、同課の菅野智事務主任は「必要者は徐々に減ってはいるが、1人当たりの必要とする場面が増えている」と話します。

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↑講演者の講話を聴覚障がい者に伝える手話通訳者=2018年1月27日、いわき市文化センター

● 手話通訳者まで長い道のり でも代えがたい必要とされる充実感
常勤の手話通訳者・渡邊育子さんは「手話を習得するまでには時間が掛かる」と育成の難しさを語り、最低でも3、4年を要するといいます。初心者が市内で「登録手話通訳者」をめざすには、まず入門と基礎を学ぶ市の「手話講習会」を受講するのが一般的な方法。毎年3月までの11カ月間にわたる計43回の講座です。その後は12月までの4カ月間計19回の講座が組まれるステップアップ講習会を受け、さらにサークル活動などを通して実践経験を積めば、この試験に挑戦できるレベルになるといいます。合格までの道のりは長いですが、手話を通して社会貢献できる充実感は代えがたいです。渡邊さんは「話し相手があまりいない聴覚障がい者は、普通の何気ない会話でも、『ありがとう』の手話を覚えただけでもとても喜んでくれる」と話し、手話通訳者は心のよりどころになれ、社会とつなぐ架け橋になれます。

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↑講演者の講話を聴覚障がい者に伝える手話通訳者=2018年1月27日、いわき市文化センター

● 求む 福祉に熱意のある手話ができる市民
試験は、2分間の手話内容を口頭で答える「読み取り」、2分間の演説音声を手話で伝える「聞き取り」、手話での「面接」が行われます。対象者は、聴覚障がいなどの福祉に理解と熱意があり、日常生活上の手話通訳ができる20歳以上の市民。現在の登録手話通訳者は平均55歳で、今後も活動を長く続けるには若い人材は必要。平日の日中動ける人材も求められています。渡邊さんは「県外で資格を取得したけど活動していない潜在的な手話通訳者はいるはず。そういった方にもぜひ受験してほしい」と呼び掛けていました。

【2017年度いわき市登録手話通訳者選考試験】
日にち:2018年2月18日
受付時間:午前9時半
場所:いわきサン・アビリティーズ(福島県いわき市常磐湯本町上浅貝5ー1)
申し込み締め切り:2018年2月5日
詳細は市障がい福祉課ホームページ:http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1514429817451/index.html

【関連情報】
「本年度の手話講習会の開校式(市ホームページ)」:http://www.city.iwaki.lg.jp/www/sp/contents/1494498522696/index.html