● モデルはタテゴトアザラシの赤ちゃん
パロは2002年、世界で最もセラピー効果のあるロボットとしてギネスブックに認定されています。“体長”は55センチで、“体重”は2.5キロ。タテゴトアザラシの赤ちゃんがモデルになっています。過去イヌにかまれたなど動物嫌いな方もおり誰でも受け入れるとは限りませんが、安全だと理解されれば次第に受け入れていくといいます。相性が合えば血圧や脈拍が安定しコミュニケーションも活発になるアニマルセラピーの効果を体感できます。認知症のご利用者様を和ませ、スタッフに最先端の介護ロボを体験してもらおうと、当法人はパロのレンタルサービスを利用しました。
● すぐご利用者様の心をつかむ「パロ」
来所初日の先月14日、販売代理店の大和ハウス工業(東京都)のロボット事業推進室・石渡淳主任に連れられパロが登場。石渡主任が「まごころ」のスタッフに、パロの電源の入れ方や充電方法などを説明しました。ホールで使い方を確認する間、パロに興味津々のご利用者様が早速触りに来ます。目をぱちくりさせて頭を上げるパロに、「おー、ちゃんと動くんだ」とびっくり。石渡主任は「嫌なことされると嫌な声を出し、抱っこすると大人しくなります」と甘えん坊な性格を紹介。ご利用者様は「食べたい物あるか?電気しか食べないなら、今度電池持ってくるからね」と優しい言葉を送ります。パロがしっぽをフリフリし「キューキュー」と鳴くと、ご利用者様は「生きてるみたい」「かわいい」ととりこに。その一方で、重度の認知症のご利用者様にパロを紹介して手渡そうとしましたが、動物が苦手だったのか、残念ながら「いらねー」と“振られ”てしまいました。それでもほとんどのご利用者様が良好な反応を示していました。
● 「パロ、元気でな」
お別れの21日、ご利用者様はサヨナラのあいさつ。一人一人パロを抱っこして「あなたは彼氏だよ。またね」「バイバイ」「元気でな」と声を掛けると、パロは「キュー」と返事。初日にパロを拒んだご利用者様も、最終日は手で抱えるまでに“心の距離”を縮めました。職員は「多くのご利用者様が話し掛けたりなでたりして、自分から能動的に動く様子が見られた。何よりスタッフもいやされました」と話していました。
【関連情報】
パロの紹介ページ(大和ハウス工業ホームページ・相談問い合わせ先もこちらで紹介):http://www.daiwahouse.co.jp/robot/paro/