↑入園学に備え情報交換したメンバー=2017年7月26日、いわき市の鹿島公民館
● 安心して食を楽しめるように
「もぐのび」は2014年4月に発足。いわき市の子育て支援団体「Wendy」の交流会でアレルギーの悩みを共有していた母親が、もっと幅広い活動をしようと立ち上げました。メンバーは約20人。毎月1回、主に鹿島公民館で交流会を開き、アレルギー対応食品を取り扱う店や通信販売の情報などを共有。年数回開催する勉強会ではこれまで、専門家を招いてアレルギーの基本などを学んだほか、肌ケアの方法なども身に付けました。卵、牛乳、小麦を使わない料理教室も開催。緑川琴江代表は「アレルギーを持つと『食』のストレスが大きい」と話し、アレルギーがあっても安心して楽しめるイベントが主に企画されています。さらに、メンバーは無料通信アプリ「LINE」でグループをつくり、アレルギーに関する情報が入ればすぐに共有しています。
● 入園・入学に備え情報交換
緑川代表が「アレルギーで給食を食べられない幼児は、入園学時に工夫が必要」と話すように、親が伝えなければならないことは山積。そこで悩み相談し合って入園学に備えようと、26日に鹿島公民館で準備イベントを開催しました。卵や小麦、乳製品などが食べられない子を持つ母親5人が情報交換。園の規模や方針によって対応に多少の差が出る体験を語った母親は、保育園の選び方に注意を呼び掛けます。「アレルギーについて教えてほしい」と学ぶ姿勢を示す園は配慮が細やかで、子どもも安心して通えて頼みごとをしやすいとの意見も。アレルギーの診断書も必要という入園願書の書き方も確認しました。母親が情報交換する間、参加者の児童3人は、自分のアレルギーを伝える練習も。親から「こう言いなさい」と指導を受けるのではなく、どう伝えたら相手が理解してくれるかを子ども同士で考え、時折遊びながら、食べられない食品や緊急連絡先を書いた名刺をつくって交換し合いました。
● 「気軽に話せる場所をつくりたい」
新メンバーは「アレルギーについて普通に会話できることがすごい。知識もどんどん広がっている」と、入会の感想を話していました。「アレルギーで何が食べられないのか、何分後にどこがかゆくなるのかなどを具体的に伝えることは案外難しい」と緑川代表。今後はアレルギーの影響を正確に把握して説明できるような教育も検討します。緑川代表は「アレルギーについて気軽に話せる場所をつくっていきたい」と話していました。
【もぐのび】
アレルギーで困っている親がいらっしゃったら、遠慮なくご相談してみてはいかがでしょうか。もし知り合いがそれに悩んでいるようでしたら、ご紹介してあげてはいかがでしょうか。
問い合わせ先:chiwitz_typer@yahoo.co.jp
フェイスブック:https://www.facebook.com/mogunobi/
<入園・入学準備イベントは来月も開催>
日時:2017年8月23日午前10〜13時
場所:鹿島公民館
会費:500円
問い合わせ先:chiwitz_typer@yahoo.co.jp