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投稿:2017年04月18日更新:2021年05月10日

36. 増やすぞ つどいの場・「全国初」、いわき市が新事業

↑いわき市草野地区で開かれている住民の集いの場「たっしゃか草野」=2017年2月2日

● 急増するいわき市の介護保険給付費
いわき市の介護保険給付費は2016(平成28)年度に289億円に達し、16年前と比べて3.2倍増え200億円増加。厚生労働省によると、2016年(平成28)年の要介護の認定率で、全国、福島県がそれぞれ17.9%、18.8%に対し、いわき市は20.3%。郡山市は17.3%で、いわき市は県内の主要市の中で会津若松市の20.4%に次ぐ2番目の高さです。猪狩主査は、お年寄りが交流する「つどいの場」に参加する人は、不参加者と比べて介護費が平均4万円抑えられるという厚生労働省のデータに触れ「一カ所でも多く『つどいの場』を増やし、一人でも多く参加者を増やすことは、いわきのお年寄りの皆さんの介護予防・健康寿命の改善に欠かせない」と、語ります。

● 支援を受ける条件は?
「つどいの場」は住民が集まるサロン。市が支援するための主な条件は、「参加者の半分が65歳以上」「年一回の健康相談を盛り込んだ年間スケジュール作成」「最低10分以上は運動をする」など。年間補助金は、参加人数や開催回数が多いほど額が増える仕組みで、例えば、年6~12回開催で参加者30人未満なら2万円だが、年13~24回開催で30人以上が参加すれば5.5万円。講師の謝礼の補助金も開催数が増えれば、多く支給される。

補助金目安

● 薬教室、ヨガ、そば打ちなど多彩
「つどいの場」支援の目玉は、多彩なプログラムの提案。市内の医療・福祉関係の14団体などと連携し、健康や仲間づくりのためのメニューを50以上準備しています。運動では、シルバーリハビリ体操、ヨガ、フラダンス、スポーツ吹き矢、太極拳など、座学では、長寿、薬、栄養、認知症、交通教室、救命講習、終活準備などをテーマにした講話があります。「食」関係では、そば打ち、おいしいコーヒーのいれ方、男の料理などの教室が用意され、「レクリエーション」では、フラワーアレンジメント、布ぞうり作り、お笑いトークショー、マジックショー、民話語りなど盛りだくさんです。さらに、プログラムにないものでも、開催希望者の要望に応じて柔軟にイベントをコーディネートします。

● 目標は5年以内に400カ所
2017年4月現在、お年寄りの介護予防サロン「いきいきデイクラブ」や「シルバーリハビリ体操クラブ」など、市が関わるサロンは約340カ所、参加人数は1回平均13人、開催回数は月平均1.8回。市地域包括ケア推進課は、5年以内にそれぞれ、400カ所、1回20人、月2回を目標にしています。猪狩主査は「いわきの未来のために、どんどん広めていきたい」と力を込めています。つどいの場の相談窓口は、市地域包括ケア推進課のほか、市社会福祉協議会、市地域包括支援センター。