医和生会の職員が7日、いわき市生涯学習プラザで、平第一方部の民生委員に「地域連携」の取り組みを紹介しました。民生委員は「悩む住民の発見」の重要性をあらためて確認し、医療、福祉の現場との連携に理解を深めました。
● 「地域包括ケア」で重要な役割担う民生委員
同方部民生委員会での講話。民生委員7人が出席し、医和生会地域連携室の中野美奈科長(居宅介護支援事業所)が講話しました。前半は「地域包括ケアシステム」について説明。最期まで住み慣れた地域で生活するために、「医療」、「介護」、生活支援や介護予防する「住民団体」が連携したサポートが必要だと語りました。4つの助け合いの形の解説では、自力で解決する「自助」、地域住民同士で支え合う「互助」、公的サービスを受ける「公助」、保険制度を活用する「共助」という言葉を紹介し、民生委員も「互助」を活発化させる上で大切な役割を担うと訴えました。
● いわき市内での地域活動
「自助」と「互助」を促そうと、いわき市で展開されている地域活動も紹介。市医師会や市介護支援専門員連絡協議会などが「市民公開講座」を開いているほか、介護や健康を学ぶ「小川寺小屋」「よつくら塾」といった住民講座、介護や認知症の悩み相談ができるオレンジカフェの取り組みを挙げました。
● キーワードは「わが事 丸ごと」
住民同士が責任を持って自分たちの地域を支え合おうと、中野科長は「わが事 丸ごと」をキーワードに挙げました。それを踏まえ、息子と幼い孫の2人と暮らす認知症の女性を、新聞配達員や近所住民も交えて見守り支えた事例や、閉じこもりのお年寄りと関わる難しさの事例を語り、「住民を支えるために民生委員の協力は欠かせない」と呼び掛けました。
● 医和生会も地域で開講
医和生会の地域活動に関する取り組みでは、「家族介護教室」、山内クリニック山内俊明院長の講話、医療や福祉に関する地域情報の発信を紹介。これまで、看護師による「脱水症状」「インフルエンザ」の予防、介護士による「介護技術」などをテーマにした住民講座を開催、ことし4月には谷川瀬地区で、山内院長が介護予防について講話(https://iwakikai.jp/blog/2064/)。情報発信では、元新聞記者の職員が取材し、当ブログやフェイスブック上で週5回記事を配信している活動を紹介しました。中野科長は「健康講話する講師の派遣希望があれば声を掛けてください」と、「医師」「介護支援専門員(ケアマネジャー)」「訪問看護師」「介護士」「リハビリの専門職」「福祉用具事業所」「薬剤師」をコーディネートすると話しました。講話後、参加者は「民生委員ができることは、地域の中で悩んでいる住民を発見すること。見つけたら連絡しよう」と語り、民生委員としての役割をあらためて認識していました。