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投稿:2017年07月11日更新:2019年09月19日

94. 悩まないで 障がい児の摂食障害・スマイルリボンの講座

障がい児の嚥下(えんげ)や摂食をテーマにした「言語療法(ST)講座」がこのほど、いわき市の障がい児者支援センター「エリコ」で開かれました。 食感の刺激を不快に感じて食を拒む「過敏」、筋緊張の異常により舌が口外に出る「舌の突出」、丸のみなどしてしまう子どもに、上手に食べさせるにはどうすればいいか―。家族らは、適切な介助方法に理解を深めました。

● 摂食嚥下障害、主に運動障害に起因
いわき市内の障がい児(者)と家族の会「スマイル・リボン」が、市の障害者自発的活動支援事業の助成を受けて主催。7日に開かれた講座では、かつていわき市の療育施設「福島整肢療護園」で勤務していた言語聴覚士・稀代絵美さんが講師を務めました。テーマは、メンバーの家族から要望が多かった「嚥下と摂食」で、メンバー約10人が聴講しました。稀代さんは、重症心身障がい児の摂食嚥下障害は主に運動障害に原因があると解説し、食事改善のアプローチよりもまず食べる正しい姿勢やリハビリの重要性を指摘。障がい児に見られやすい摂食機能発達の未熟性や、くちびる、舌、あごの機能発達のアンバランスさなどを説明しました。

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↑嚥下や摂食について講話する稀代さん

● 「過敏」を取り除くリハビリ「脱感作」
稀代さんは、「過敏」を取り除く方法として、「脱感作(※)」というリハビリ方法を紹介。触れる刺激に慣らして口に食べ物を含む際の不快感をなくすリハビリで、障がい者の口から遠い部位の手、腕、肩、ほほの順に、手のひら全体で圧をかけていきます。最終的に口に手を入れ、刺激に慣れさせ「過敏」を取り除きます。「食事前など、こまめにやると成果が出やすい」とアドバイスしました。さらに、稀代さんは、「過敏」のある子をケアした自身の経験を語り、食事はミキサーに掛ける時間を徐々に短くし、液状から徐々に個体状の食事に近づけ、徐々に食べるのを慣れさせた方法を紹介しました。

※脱感作の方法(日本歯科大学附属病院HPより:http://dent-hosp.ndu.ac.jp/nduhosp/tama-clinic/useful/vangede/index.html)

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● 異常摂食パターン、早めに改善を
「舌の突出」などの異常摂食パターンは、筋肉の緊張の異常によって起こると説明。稀代さんは「将来、嚥下や誤嚥のリスクが高まる」と警告します。早い段階で直さないと大人になってから取り除くことは難しいといい、「長く安全に食事させるには、異常パターンを固定化させず、正常な摂食動作を身に付けさせてほしい」とアドバイス。食べ物の丸のみの改善では、「本人が丸のみしない食事形態(押しつぶし食やムース状など)にまで戻し、そしゃくなどの訓練をするのが大事」と対策を紹介しました。

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【スマイルリボン】
障がい児育児に悩んでいらっしゃる方は、気軽にご連絡を取ってみてはいかがでしょうか? 実際に「スマイルリボン」に連絡を取ったのを機に救いの和が広がった事例もございます。 摂食障害のリハビリ法など詳しく聞きたい方もご連絡を取ってみてください。
ホームページ:http://smileribbon.com/
フェイスブック:https://www.facebook.com/%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%AB-%E3%83%AA%E3%83%9C%E3%83%B3-717543591669026/

【スマイルリボンがワークショップに参加するイベント】
「いわきネウボラ キックオフイベント」
日時:2017年7月16日午後1~3時半
場所:いわき市総合保健福祉センター
主催:いわき市
問い合わせ:0246-27-8597
詳細(市のHP):http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1496652215580/index.html
親子で楽しめるワークショップコーナー:
①スマイルリボンは、アレルギー児の交流会「もぐのび」と発達障害を考える家族の会「スワンキッズクラブ」と合同で、うちわに手形を押すイベントを開きます。
②親子ヨガ・キッズヨガでは、当ブログで6月にご紹介しました藁谷さんが指導役で参加いたします。幼稚園児、小学生対象のキッズヨガが午後1時半から1時間、母親対象のケアヨガは午後2時45分から30分間、それぞれ開かれます。藁谷さんの紹介記事は、以下の関連記事リンクより。