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投稿:2017年08月18日更新:2022年12月26日

多職種連携・地域連携

121. 親交深める飲み会の意義を考える・「平多職種連携の会」の納涼会

いわき市平地区の医療、介護福祉関係者らが交流する「平在宅療養多職種連携の会」が17日夜、同市の医和生会山内クリニックの会議室で開かれました。今回は勉強会はなく納涼会で、参加者が杯を酌み交わして親交を深めました。飲み会の記事は公益性がないだろうと取材しなかったのですが、一晩考えた末、こういった懇親の意義を再考。飲み会がどう地域医療・福祉の発展に生かされているかをあらためて考えた後、医療、福祉関係者が集まる飲み会でどのような会話があるのか、今回のわたしの例を紹介します。

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↑あいさつする「平在宅療養多職種連携の会」の山内会長(医和生会山内クリニック院長)。今回は懇親会のみなので取材しないと当初思っていたため、写真はこの一枚しか撮影しませんでした

● ケア力向上へ「顔」の見えるつながりが大切
お年寄りらをケアするに当たり、身体、心理、生活環境などさまざまな支援が必要とされています。たとえ優秀な専門職者でも一人でそれらすべてを支えることは困難で、現場では、医師や歯科医、薬剤師、看護師、ケアマネジャー、行政などが情報交換し合って、患者の望みをかなえる介護プランをつくります。その情報交換の際、互いに面識があり円滑にコミュニケーションを取れる関係を築けていたら、患者の詳細な情報をより共有でき、より患者の想いをくみ取った連携ケアの実現につながるのではと考えられます。そのため「顔」の見えるつながりをつくろうと、2015(平成二十七)年に本格的に始まったのがこの連携の会。平地域包括支援センターを事務局に置き、毎月第3木曜日の夜に開催。平地区の医師、歯科医、薬剤師、訪問看護師、介護支援専門員(ケアマネジャー)、管理栄養士らが、患者をケアする自身の取り組み発表と懇親会が開かれています。

● 約30人が4つのテーブルに分かれて談笑
この日、医師、薬剤師、ケアマネジャー、平地域包括支援センターの職員ら約30人が集まり、4つのテーブルに分かれて立食。徐々に集まり出したので、乾杯はなく来た人から順に飲み始めました。テーブルには、オードブルとピザの食事と、ビール、日本酒、ソフトドリンクの飲み物が並びます。先々週の赤井地区での在宅医療劇の公演の動画も上映されました。

<わたしがこの飲み会でした主な会話(飲み会での話なので内容の真偽は責任を負いかねます)>
①最初にある薬剤師と話し、NPO法人「日本ホスピタル・クラウン協会」の活動について聞く。ピエロに扮して小児病棟を訪問し、大道芸で子どもたちを元気にする活動で、福島県内にはその薬剤師の方も含め2人が取り組んでいると知る。「この活動を広く紹介できたら、活動の幅も広がるだろうし、喜ぶ子どもたちも増えるかもしれない」と思う。

②訪問薬剤師から「患者から今夜の薬がないと連絡があったので、届けてきたから遅刻した」と聞く。訪問薬剤師は、そういった支援もできるのかと知る。

③別の薬剤師からは、家で金魚を繁殖させ過ぎてしまい困っている、という悩みを聞く。金魚は共食いをする、アニマルセラピーの一環で金魚鑑賞は認知症のお年寄りのケアにも効果的ではないか、などという話題にふくらむ。「金魚を飼うならあげます」と言われ、当施設のご利用者様に鑑賞させて金魚セラピーをしてはどうかと思う。

③さらに別の薬剤師から(薬剤師が多く登場するが、今回は薬剤師の出席率が高く、毎回こうではない)、事業所内に未婚の男女が多く「合コン」を企画している話を聞く。わたしは独身なので参加できないか聞いたら、いいもダメも言われず笑い流される。ある医師は「結婚した後に悩むようにしないと、結婚する前に悩んでいてはできない」「年齢が上がると理想が高くなってますますできなくなる」と助言。さらに別の医師から「彼氏彼女がいないと言っていた看護師が、数カ月後に結婚することがよくあった」という経験談を聞く。薬剤の現場でも晩婚化が進んでいるのかと感じると同時、彼氏彼女がいないという看護師はそれが本当か簡単に信じないようにすべきだと感じる。

④ケアマネジャーから、高校時代の先生がご利用者様となって再会したという話を聞く。聞いていた人はみな驚く。

⑤誰が言ったか忘れたが、磐城桜が丘高校は、磐城女子高から学校名は変わったが、制服は変わっていないらしい。

⑥懇談中、参加者がくじで2人1組となって他己紹介も実施。5分間インタビューし合った後、ほかの参加者にインタビュー相手を紹介するもので、仕事内容や趣味などをうかがいます。わたしの相手は薬剤師。いわき出身ながら子どものころは県外で生活していた経歴やアクセサリー作りが趣味というのを聞き出し、わたしもランニングが趣味だったと話します。より親近感がわき、次に会う時に声が掛けやすくなると感じた。

以上の納涼会は午後7時から2時間でいったん閉会し、最終的に11時前まで続いた。わたしは専門職ではないので、専門的な話にはなりませんでしたが、「ホスピタル・クラウン」の取り組みや訪問薬剤師の仕事の一部が聞けて勉強になりました。過去の懇親会で拾った話題を取材してブログで紹介したこともあり、わたくしにとっては、広く共有すべき有益な情報のネタを拾える場にもなっています。笑い話もあり、互いにさらに親交が深まったはず。懇親会は意義があると強く思えるよう、出席者が現場で会った際により情報交換が円滑になされ、患者様のより高度なケアの実現につながるよう努めていきます。

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