いわき市平地区の医療、福祉関係者が交流する「平在宅療養多職種連携の会」がこのほど、同地区のタローズカフェで開かれました。舌がんを公表したタレントの堀ちえみさんのブログを参考に、歯科医師の中里孝宏さん(中里歯科医院)が「口内炎」をテーマに早期発見のアドバイス。そのほか来年度の年間計画を話し合い、フレイルをテーマにした各月の内容や、会場を「いわき市公営競輪事務所サイクルシアター」などに変更すると決定しました。
●来年度の開催に向けて
3月14日に開かれた「連携の会」には医師や歯科医、薬剤師、管理栄養士、介護支援専門員(ケアマネジャー)、訪問介護事業所、行政の関係者ら約30人が出席。平地域包括支援センターの職員が本年度の活動を振り返りました(※1)。来年度は4月にリハビリ職、5月に運動と脳トレを兼ねた「ライフキネティック」のインストラクター、6月に訪問介護の職員、7月に医師、11月にケアマネジャー、1月に薬剤師がそれぞれ講師を担当します。会場は200人収容できるという「いわき市公営競輪事務所サイクルシアター」に変更し、同所を利用できない競輪開催日は協力可能な事業所で行います。大型企画では平在宅療養多職種連携のつどいのプレイベントが9月19日、本イベントが10月17日にそれぞれ開催を決めました。
※1
「本年度の平在宅療養多職種連携の会」:http://ymciwakikai.jp/blog-category-38.html
●口内炎の正しい知識を身につけて
中里さんは「口内炎のお話~堀ちえみさんのブログを読み解く」と題して講話。堀さんがステージ4の舌がんを公表した2月のブログ記事(※2)を読みながら、早期発見するポイントを解説しました。その記事によると、去年夏ごろ舌の裏側に小さい口内炎ができ、薬を処方しても11月でも治らなかったという。痛みも増し、歯科医でレーザーで焼いてもらっても改善されず、そのうち舌の側面にも固いしこりができたという。服用していたリウマチの薬の副作用だと信じていたが異常事態だと察し病院に行った結果、1月21日にがんと診断されたという。さまざまな口内炎を見分けられるよう、中里さんは一般的な「アフター性口内炎」、やけどなどの物理的刺激が原因の「カタル性口内炎」などを写真付きで説明。がんになる可能性のある「白板症」「紅板症」も紹介して注意を呼び掛けました。口腔がんを見逃さないため、日ごろから観察し、異常を感じたら早めに歯科受診するよう訴え、「同じ場所に潰瘍(周囲にしこり)ができて、薬でも改善しないとがんの可能性がある」と警告。自己診断の重要性とともに、歯科医師のみならず、医師、薬剤師、介護職らも口内炎の知識を身に付けようと呼び掛けました。
※2
「堀ちえみさんが舌がんを公表したブログ記事『ご報告させていただきます』(2019年2月19日投稿)」:https://ameblo.jp/horichiemi-official/entry-12441057768.html
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「歯科医のフレイル対策講話、市職員は『医療的ケア児』支援を呼び掛け・平在宅療養多職種連携の会」 2018年10月26日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-595.html
「歯科医院ない川前地区で口腔ケア講話 」 2018年12月13日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-631.html