ホームページで時々コラムを載せることになりました。記念すべき1回目のコラムを担当します。医師の岩井里枝子です。
さて、今回のコラムは学校で配られる保健調査票と予防接種についてです。
4月はお子さん達がそれぞれ新学期を迎え、学校では保健調査票が配られる時期ですね。我が家も子どもが小学校から保健調査票を持って帰ってきました。保健調査票は予防接種の有無や健康状態について保護者が記載し、学校で行う健康診断時に学校医がチェックする大事な資料になっています。
皆さん、きちんと我が子の調査票に目を通し、記載し直していますか?
私は、いわき市内の中学校の学校医を担当しているのですが、内科検診時、残念ながらきちんと記載されていない保健調査票が少なからず見受けられます。予防接種を受けているのかいないのか、罹患歴があるのか、全く記載されていないものもあります。診察しながら一人一人に、「未接種の予防接種があるようだから、母子手帳をもって医療機関に受診するよう、ご両親に伝えてね」と話すようにしていますが、翌年も同じ状況で調査票が返ってきます。
感染してしまうと、重症な後遺症が残る病気も、予防接種で防ぐことができます。我が子を守る大事な手段の一つなんです。お忙しいとは思うのですが、今一度保健調査票と一緒に母子手帳を見直してみましょう。未接種の予防接種がある場合は、母子手帳を持参して予防接種を打てる医療機関への受診をおすすめします。
また、全国的に風疹患者数が増加しており、子どもだけではなく大人への予防接種対策が緊急で行われている状況です。小中学生の子どもを持つご両親、特にお父さん!40~50代の男性は風疹の抗体を持っていない可能性が高いため、抗体の検査や予防接種をおすすめします。当院でも風疹抗体の検査が可能ですので、気になる方はお問い合わせください。
岩井 里枝子
【岩井里枝子】