● 「盤石な医和生会を目指して」
新年度の取り組み目標を法人全体で共有しようと、4年前から毎年開催。本年度の法人方針は「盤石な医和生会を目指して~変化を乗り越える力を蓄える」です。方針について、山内俊明理事長は「時代の変化の波を乗り越え、さらに力を発揮していかねばならない」と来春の同時改定や想定外の事態にも冷静でいる対応力について語りました。さらにお年寄りのみならず、障がい者、障がい児などへの地域包括ケアの重要性にも触れ、その自覚を促しました。
● 今後へ「情報共有」「次世代の育成」
医療、介護保険、経営企画、業務、財務の5部から代表者がそれぞれ事業報告した後、山内真理子専務理事が総括。山内専務理事は「やがわせ」「にこにこ」の両デイサービス統合などの困難を乗り越えたことをねぎらい、各部署が悩みながらも工夫して取り組んだことをたたえました。今後に向け「情報共有し互いに話し合うこと」と「次世代の育成」が大切だと呼び掛けました。
診療科の盛合美由紀科長代理は、医事課などと協力体制をつくり事務業務の効率化改善に努め、職員研修などを通して安全に関するスキルアップを目指すと語りました。コスモス訪問看護ステーションの科長は、事故予防のマニュアル作成や防災対策のための係編成、看護力向上のため「ターミナル、褥瘡(じょくそう)ケア、小児の事例検討」などに取り組むと発表。健診・検査科の小林昌弘リーダーは、手技の統一化による精度の向上や健診・検査結果の処理の効率化を図る計画を述べました。
小規模多機能型「すばる」の日塔寿子科長は、最適なケア方法の選択と実践をめざし、職員間の情報共有の活発化、ケア内容の「すばる」内の標準を作成、空き情報の発信、相談窓口職員の育成などに取り組むとしました。通所リハビリテーションの菅波成年科長は、ご利用者様やご家族の意向・現状の理解を深めて多職種で支援し、さらに介護予防など地域活動にも参加する目標を挙げました。やがわせデイサービスの星野陽子科長は、危険予測トレーニングを導入し事故防止に努め、スタッフのスキル向上へ資格取得の奨励など行うと話しました。きらくデイサービスの矢吹美香科長は、ご利用者様一人一人のニーズを把握してケアを向上させ、職員同士が適した言葉遣いができているか確認し合い接遇のさらなる改善に励む計画を発表しました。
ショートステイの高木めぐみ科長は、よりよいチームづくりとホールを華やかにするため、職員同士話し合う時間をつくって四季を感じられる行事や壁画作成に取り組み、空き状況を積極的に発信することを目標にしました。ヘルパーステーションの山口洋子科長は、人材確保と空き情報の提供に力を入れ、研修を通したスタッフの資質向上に努めるとしました。小規模多機能型「さらい」の西山孝之科長は、医療・看護との連携を深めて医療依存度の高い方も積極的に受け入れ、法人内外の研修に参加させ職員のスキル向上を促すなどの目標を語りました。居宅介護支援事業所の中野美奈科長は、法人外への貢献も事業所の役割ととらえ、外部研修者の受け入れや、ケアマネジャー試験合格者の現場実習、一人で営業する居宅支援事業所との同行訪問も実施すると述べました。
まごころデイサービスの永山由美科長は、認知症の進行予防のため季節の行事、誕生日会、生活リハビリに取り組み、地域の方々に行事参加を呼び掛けるなどして地域交流を大切にすると語りました。企画課の飯塚大輔課長は、人材育成、採用力の強化を目標に掲げ、毎年開催しているケア事例発表会の充実、グループ全体の職員が成長し続けるための環境づくりなどに努めるとしました。総務課の坂本裕生課長は、マイナンバーの厳格な管理体制、接遇を意識した働きやすい環境づくりなどに取り組みます。介護・医事課の高木幸江課長は、診療報酬改定に関する説明会に積極的に参加して理解を深め、医療窓口としての接遇力向上、業務手順・内容を見直し効率化を図ります。財務課の笠井修一課長は、数字に関わる業務の管理徹底などを重点目標に据えました。このほか、「地域連携・コンプライアンス」「接遇」「広報」の3特別委員会からそれぞれの事業計画が発表されました。
発表後、先月1日から新理事に就いた畠山勲理事があいさつ。1月中旬までデイサービスなどで研修している畠山理事は「あいさつが非常に気持ちよくできている。これは医和生会の強み」と現場で感じたことを述べました。さらに、あいさつの際には「最近どうですか?」などともう一言加えてほしいと呼び掛け「この一言がモチベーションにつながる」と助言。最後、岩井淳一医師が、患者様に施設を紹介すると現場で多くの人が動くことを実感するとし「現場のお陰で仕事ができている」と感謝。連携を深める必要性に触れ「現場の声を聴き、もっと近い存在でいたいと思う」と語りました。