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投稿:2017年10月06日更新:2019年12月03日

158. お年寄りの低栄養化防止へ 地区住民ら勉強・久之浜・大久地区

お年寄りの低栄養が課題といういわき市久之浜・大久地区でこのほど、同地区の地域防災交流センター「久之浜・大久ふれあい館」を会場に、出前講座が初めて開かれました。住民が管理栄養士から講話を聞き、効果的な食事法や低栄養の住民を発見する方法を学びました。

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↑講話した管理栄養士の笠原さん

● 低栄養が課題の久之浜・大久地区
四倉・久之浜大久地区中地域ケア会議で、久之浜・大久地区のお年寄りの低栄養が問題になったのが開講のきっかけ。同地区は大型スーパーマーケットがなく、店も少ない上、このエリアをカバーする配食サービス事業所も1社のみだといいます。特に足腰の悪いお年寄りは料理や買い物がおっくうになり、食事を取らなくなることが懸念されています。そこで地区住民に栄養に関心を持ってもらおうと、同中地域ケア会議と久之浜・大久地区民生児童委員協議会が協力して9月29日に開講。民生児童委員や住民ら約50人が集まりました。

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● 「『料理上手』から『食卓上手』を目指して」
講師の市地域包括ケア推進課の管理栄養士・笠原悠未さんが「食べてつくる元気な力!~健康に過ごすための食生活の実現に向けて」と題して講話しました。食欲のない60歳よりも、食生活が充実した85歳の方が先に退院できた事例を挙げ、いかに食生活が大事かを訴えます。低栄養につながる要因では、かむ力の低下などの「身体」、「精神」、「病気やけが」、一人暮らしなど「社会」的な理由があると解説。低栄養が長期化すると、日常動作や身体機能が低下し、閉じこもりや生活不活発病、転倒・骨折などにつながり、最終的に寝たきりになると警告しました。民生委員らが訪問する際に相手の栄養状態を確認するポイントも挙げました(※)。そのほか、1日三食のバランス良い食事の大切さを語る一方、食べられない時は無理をせず、食べ物を変えたり、複数回に分けるなど食べ方を工夫したり、おやつでも補えるともアドバイス。笠原さんは「『たくさん』よりも『まんべんなく』食材を摂って」「無理して毎日料理せず市販の物も活用し、『料理上手』から『食卓上手』を目指して」と助言しました。


栄養状態のチェックポイント (640x425)

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● 市の配食サービス補助金について質問
講話後、受講者の「遠くに住む子どもから送られた離乳食を食べている人を知っている。問題はないか」との質問に、笠原さんは「離乳食は軟らかいのでかむ力が衰え、飲み込みが悪くなる心配もある。かむことは認知症予防にもなる。その家族と相談してほしい」と答えました。

【関連情報】
いわき市の配食サービス事業。ご近所に、65歳以上の一人暮らしやお年寄りのみの世帯で、調理困難な方がいらっしゃれば、低栄養化を防ぐためにこのサービスをご紹介してはいかがでしょうか(市ホームページ):http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1454474833594/index.html