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投稿:2017年12月13日更新:2019年12月05日

204. お年寄り支援の課題やアイデア共有・平地区中地域ケア会議

第2回平地区中地域ケア会議が7日、いわき市社会福祉センターで開かれました。前回の会議後に行われた委員へのアンケート調査結果を報告し、「介護力低下」「孤立化」「認知症と生活機能低下」の点で多くの課題が出たことが分かりました。それを受けた望ましいサービス案も報告されました。協議では、委員から「子育て」と「介護」の両分野の課題解決につながる案も挙がりました。

● お年寄り支援で感じる3つの課題
委員は15人(※1)。取り組む課題を見つけるため、事務局が11月までに委員と地区内の民生委員を対象にアンケート調査を行っていました。協議ではその調査結果を報告し、お年寄り支援で感じる問題点を3つにまとめました。一つは「介護力の低下」で、委員からは「老老介護の増加」「介護職員の人材不足」などの声が出ていました。二つ目は「孤立化と交流の希薄化」。委員は「人とのつながりを求めていない様子がある。『個人情報を知られたくない』などの理由も考えられる」、民生委員は「閉じこもりがち」「悩みを内にとめて会話がない」などの意見。三つ目は「認知症と生活機能の低下」で、委員は「認知症の方だけで生活している場合、治療や介護方法について判断が困難」、民生委員は「免許返納などで車の運転ができなくなり、通院や買い物するのに不便」と声を挙げていました。これらを踏まえ、委員と民生委員が望むサービス案は以下(※2)。

※1
平中地域ケア会議委員1 (640x308)

平中地域ケア会議委員2 (640x302)

※2
平地区中地域ケア会議意見1 (640x463)

平地区中地域ケア会議意見2 (640x250)

● 昼に働きたい母親 訪問介護を必要とするお年寄り
今後の検討に向けて、委員からは、要介護認定率の推移などを基に、取り組みの成果が分かるよう、データで「見える化」してほしいという意見が出ました。また、地域に何らかの「仕組み」をつくり、成果を目に見える形にしていきたいとの意見も出されました。ボランティアの話題では、市シルバーリハビリ体操指導士の委員から、「楽しく取り組んでいる」と前置きし「ボランティアで指導しているが交通費に苦慮している」という声も。さらに体操指導する場所取りの問題で、申し込みが重なればじゃんけんで決めるケースもあるといい、継続的に確保できるシステムづくりを訴えました。ほかの委員は、「昼間の空き時間に仕事したい母親は多い。昼ごろ訪問介護を必要とするお年寄りもおり、互いのニーズをマッチングさせるアプリがあれば便利」という母親市民から聞いた声も交えて意見し、「子育て」と「介護」の分野の壁を越えた課題解決の案も出ました。最後に、市こどもみらい課の職員から、育児分野で支え合う地域づくりをめざす「いわきネウボラ」と中地域ケア会議との連携について説明がありました。

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● 地域資源開発につながる策の検討へ
次回は、「介護予防・日常生活圏域ニーズ調査」(※3)や介護保険関連データなどを活用し地域を客観的に分析するマクロの視点と、個別事例を通したミクロの視点から、地域課題を見つけ、ネットワークの構築や地域資源の開発などにつながる策を検討します。

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※3
いわき市が今年、主に介護認定を受けていない65歳以上の市民9800人に健康や社会参加についてアンケート調査した「介護予防・日常生活圏域ニーズ調査」の結果:http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1001000000191/simple/2901giji_toujitsu.pdf