● あきらめず、リハビリ乗り越え
渡辺さんの大正琴歴は20年以上で、7年前に教室を開きました。高齢化のため生徒は2人までに減ったといいますが、楽しんで演奏しています。昨年の訪問時に受けたリクエスト曲も披露しようと練習を重ねてきました。生徒の一人は、今秋リハビリ生活を送ることになり今年の訪問をあきらめようとしましたが、演奏ができるまでに見事回復。渡辺さんが「負けず嫌い」というその性格通り、その生徒は最後まであきらめずに元気な姿で登場しました。
● 前回のリクエスト曲も約束通り発表
14日に訪問した渡辺さんは前回会ったご利用者様の顔も覚えており「みなさんお元気そうですね」とあいさつ。前回歌の得意なご利用者様からリクエストを受けていた演歌「人生劇場」を含め、「かあさんの歌」「夕焼け雲」「荒城の月」「北国の春」など約10曲が披露されました。渡辺さんたちは、左手指で鍵盤のように並ぶ音階ボタンを押さえ、右手のピックで弦を軽やかに弾くと優しい音色が響き渡ります。その調べに乗り、ご利用者様は歌詞を見ながら元気に合唱。休憩時間にはご利用者様も大正琴に触れ「荒城の月」の一小節を弾きました。渡辺さんたちは「いい音」と手放しでほめ、ご利用者様は笑顔を浮かべていました。
● 「お互い元気に」 涙で再会約束
演奏後はご利用者様と別れのあいさつ。渡辺さんは「また一年後に来ます。お互いまた元気にお会いしましょう」と呼び掛けました。ご利用者様の代表から「ありがとう。よかったよ」とプレゼントを受けてギュッと手を握り合います。リハビリを乗り越えた生徒は、ご利用者様から「ありがとう」と手を握られると目頭を熱くし、うっすらと涙を浮かべていました。
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