いわき市内郷の宮2区で毎春開かれる「文化祭」は、住民同士や復興公営住宅に住む住民との交流を活発にしています。定期サロンや自宅で創作活動する住民が、この「文化祭」に自慢の作品を展示。出品や来場者の数は年々増え、会場に立ち寄ったのを機にサロンに通うようになった住民も現れています。5年目を迎えた文化祭がこのほど、宮2区宮沢団地集会所で開催。自信作を来場者に紹介する出展者や、「久しぶり」と顔を出す復興住宅の住民らでにぎわいました。
● 復興住宅住民との交流も活発
宮2区あんしん見守り隊は毎月1、2回、宮2区宮沢団地集会所でサロンを開いています。毎回住民約25人が参加。体操、健康講話のほか、創作活動ではフラワーアレンジメント、折り紙、砂絵、貼り絵などを行っています。毎年3月の「文化祭」はその創作活動の発表の場。初開催の2015(平成二十七)年3月は作品数が109点、来場者が113人だったのが、年々いずれも増加して去年は作品248点が並び、174人が来場しました。さらに、復興公営住宅がある宮2区では、避難者との交流も活発。宮2区住民が復興住宅でのカラオケ大会に参加すれば、逆に復興住宅の住民が宮2区のカラオケ大会に参加。昨秋にはNPO法人「みんぷく」(※)と共催で両住民が街歩きを楽しむ「内郷さんぽ」を開催。「文化祭」も両住民が触れ合う大切な機会になっています。
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NPO法人「みんぷく」ホームページ:http://www.minpuku.net/
● フラワーアレンジメント、貼り絵、かご、折り鶴・・・
今年の「文化祭」は3月16日までの3日間開催されました。造花をビンに入れたフラワーアレンジメント作品、田村市の合戦場の桜を描いた貼り絵、荷造り用のひもで編んだかご、数センチ四方の折り紙で折った鶴、ポータブルのアンプといった力作がずらり。地区内の障がい者施設の利用者の手形で彩ったチョウの作品も飾られました。靴下で作った愛らしい人形を見た来場者は「かわいい」「すてき」と気に入った様子。小さな紙をたくさん折って組み合わせた手作りのパンダ人形を解説する出展者は、来場者からどうやって作ったかや制作日数を尋ねられて嬉しそうに説明。15日はちぎり絵体験コーナーも設けられ、来場者ははがきにクロネコや桜をデザイン。すると復興住宅の住民が「久しぶり」と現れ、「あら元気?」と会話が始まっていました。あいにく今年は去年よりも少ない出展数でしたが、来場者は途切れず終始にぎわっていました。
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