昨年の台風19号と大雨で度重なる浸水被害に見舞われたいわき市内郷地区のさかえ幼稚園は、水損した遊具や備品を購入するための寄付を募っています。多くの方々の支援を受け2カ月半前に再々開したものの、完全復旧の道は半ば。将来的に防災の大規模工事も視野に入れて具体策を探っている一方、まずは今子どもたちが楽しい生活を送れる場所にするため、クラウドファンディングも活用し善意を呼び掛けています(※)。
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・クラウドファンディングページ(FAAVO磐城国)
「さかえ幼稚園再建プロジェクト」(3月3日まで):https://faavo.jp/iwakinokuni/project/4197
・直接の寄付も受け付けています(問い合わせはさかえ幼稚園・連絡先は記事末尾)
● 再開の4日後に再び被災
さかえ幼稚園は去年10月12日の台風19号で床上70センチの浸水被害に見舞われました。施設の床や壁が泥にまみれ、冷蔵庫、掲示板、机、寝具、暖房機、ピアノ、ロッカー、コピー機、トランポリンなど数多くの備品や遊具が水損。来春の卒園証書のカバーや思い出のアルバムといった大切な品々も水をかぶりました。それでも保護者や地域住民、卒園生、ボランティア団体、職員家族らの支援を受け同月21日に再開にこぎつけました。ですが4日後、大雨で再び床上20センチの浸水。平成の時代に3度の浸水被害を経験していた経験から、台風の被災では吉田元園長は「1週間で復旧できる」と前を向いていましたが、次の大雨後には「ここではもう無理だと思った。保護者会で謝っている自分の姿が浮かんだ」と意気消沈。それでも再び多くの支援を受け、11月5日に再々開しました。
● 将来的には大規模工事も検討
1月15日に同園を訪ねると、吉田園長は補助金の申請書類と“格闘”。数々の支えに感謝する吉田園長は「支えてくれた地域の方々も避難できるような安全な場所にしたい」と将来的に大規模工事も検討し、かさ上げや改築などの具体策を探っていました。取材の途中、義援金を届けに卒園児のおじいちゃんも来園。ホールに案内してくれた吉田園長は大声を出して遊ぶ子どもたちと久しぶりに触れ合い、元気をもらっていた様子。「きれいにして終わりではない」と、園児や地域住民が安心できる施設の再建を思い描いていました。
【「“2度浸水被害”さかえ幼稚園再開」(テレビユー福島のユーチューブチャンネル)】
【善意の送り先案内】
<クラウドファンディング「FAAVO」>
URL:https://faavo.jp/iwakinokuni/project/4197
期間:2019年12月24日~2020年3月3日
目標金額:300万円
使い道:ロッカー、絵本、いす、机、ストーブ、カーペットなど
支払い方法:クレジットカード、「Pay-easy」の銀行振り込み、コンビニ支払い
返礼品:園児の感謝のはがき、「雨ニモ負ケズ水害ニモ負ケズ」メモ用パッド、オリジナルTシャツ
<さかえ幼稚園>
住所:福島県いわき市内郷御台境町前田18-3
電話:0246-26-2484
ホームページ:http://www.fukushiyo.org/sakae/
その他:経費扱いにする免税対応も可