いわき市平地区の一般社団法人「Wendy(ウェンディ)いわき」は、様々な育児グループの誕生を後押ししています。「おしゃべり交流会」で悩みを打ち明け合ったり、居心地のいいカフェスペースを利用する母親同士で「こんな活動がしたい」と盛り上がると、Wendyは参加の呼び掛けや活動場所の協力も含めた“コンサルティング”さながらの応援でサポート。アレルギー児の悩みに応える交流会「もぐのび」(※)もここで誕生した団体の一つで、現在も積極的に活動しています。いわき市で母親の孤立や子育てニーズの多様化が課題となる中、様々な育児グループ誕生のきっかけをつくっているWendyは「『こんな活動がしたい』と思いつつも踏み出せない親をサポートしたい」と呼び掛けています。
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「もぐのび紹介記事」 2017年7月29日投稿:https://iwakikai.jp/blog/2027/
● Wendyの始まりは「だったら自分でやろう」
Wendyの前身となる「くりーむそぉだ」が誕生したのは2007年。三浦綾代表が料理教室に参加しようと申し込んだところ子連れのため断られてしまい「だったら自分でやろう」と自ら講師を招いて企画。その後も、子育てに追われる母親が楽しい時間を過ごせる託児付き教室を企画し続け、翌年Wendyに改名しました。「おしゃべり交流会」は東日本大震災後に「悩みを吐き出せる場所」をつくろうとスタート。血液型や出身地方など様々なくくりで参加者を募って、これまでにのべ4600人以上が利用してきました。ゆっくりおしゃべりを楽しめるカフェスペースも予約制で貸し出し、フリードリンク付きで持ち込み、子連れも可能です。
● Wendyで誕生した「もぐのび」
「もぐのび」は東日本大震災と子どものアレルギーの不安を抱えた母親数人同士で集まったのが始まりでした。そのうちの母親一人の「気兼ねなくゆっくり話せる場所がある」という誘いでWendyのカフェスペースを利用。居心地がよく定期的に集まるようになって「もっと同じくアレルギーで悩む親と交流したい」と声が上がり、Wendyも呼び掛けなどに協力。アレルギー児の親を含め多くの関係者と繋がって2014年に「もぐのび」が誕生しました。定期的に勉強会や入園・入学前講座、卵や牛乳、小麦を使わない料理教室などを開催し、現在もいわき市内のアレルギーの子を持つ親の支えの場になっています。
● ほかにもある育児グループ
「もぐのび」のように誕生したグループはほかにもあります。3人以上の子持ちの親が集まる「めにちる」、転勤族が多いいわきで関東出身者のよりどころになっている「チーム関東」、40代の母親グループ「クローバー」、双子の母親、男児のママのグループも。いずれも「テーマ別交流会」で共通の悩みや話題で盛り上がって組織化していきました。Wendyのスタッフは「『男の子のママ』のグループは発展したけど『女の子のママ』はグループ化までには至らなかった。男の子の気持ちは母親にとって分かりにくいのでより悩みを共有したいのかもしれない」と話し、共感し合えるくくりがグループ化につながる傾向にあるようです。
● 地域の子育て支援力向上へ
2017年度からは「出張!!おしゃべり交流会」を開き、市内7地区で育児の悩みを打ち明ける場をつくっています。各地区で子育て支援する市の「子育てコンシェルジュ」も参加しているので、育児サービスの情報もそこで収集できます。同じ悩みを抱える母親同士が交流し、各地区で多種多様な子育てグループが育って連携していけば、地域の子育て支援力の向上につながるかもしれません。Wendyのスタッフは「『こんな活動したいけど、どうすればいいか分からない』といった母親を応援したい」と呼び掛けていました。
<Wendyいわき>
住所:福島県いわき市平字正内町45-6
ホームページ:http://www.to-ho-net.co.jp/wendy/
フェイスブック:https://www.facebook.com/wendy.iwaki
メールアドレス:wendy@to-ho-net.co.jp
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「Wendyの三浦代表も講演した『子育てしゃべり場』」 2020年1月16日投稿:https://iwakikai.jp/blog/3258/
「Wendyの紹介記事」 2017年8月10日投稿:https://iwakikai.jp/blog/2306/
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