東日本大震災からきょう11日で9年が経過しました。当法人医和生会(いわきかい)近くのいわき芸術文化交流館アリオス前広場では、市民が「希望の灯り」を前に黙とう。アリオス大ホールでは追悼式が行われ、参列者は御霊に哀悼の意を表し、どんな困難に見舞われようとも犠牲になられた方々の分も生き抜く想いを新たにしました。
● 「希望の灯り」に祈り
「三・一一 希望の灯り」(※)が建立されているアリオス前広場のきょう午後2時過ぎ。この日夜に開かれる追悼のキャンドルナイトイベントの関係者10数人が準備に取り掛かるところでした。新型コロナウイルスの感染拡大の予防のためか、訪れた市民はまばらでマスク姿。ベンチに座る老夫婦、園内を歩く学生らしき若者3人組、親子連れを見かけました。「希望の灯り」前には午後2時40分ごろ、中年と思われる男性がスマートフォンで時間を確認してから手を合わせて祈り。サイレンの音が鳴り響く同46分、作業を中断したキャンドルイベントの関係者が並んで黙とうをささげていました。
※「三・一一 希望の灯り」
阪神淡路大震災の犠牲者への鎮魂と復興を象徴する「一・一七 希望の灯り」を分灯した炎で、2013年3月11日に建立されました。
● 天国から生きる原動力
大ホールでは追悼式が行われていました。新型コロナウイルスの感染予防のため時間が縮小され、参列席は前後左右を空けて着席する対策が取られていました。市民を代表して清水敏男いわき市長が式辞を述べ、犠牲になられた方々へ哀悼の誠をささげるとともに、復旧・復興に懸ける想いを誓いました。ご遺族の代表者は、台風など度重なる災難を乗り越える力に触れて追悼の言葉を送りました。「わたしたちが最後まで忘れないよう努力することで、天国から生きる原動力が与えられ、『生きろ』とささやいてくれる」と、犠牲になられた方々の分も生き抜く強い想いを新たにしました。いわき市議会の菅波健議長の追悼の辞の後、参列者が献花しました。