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2020年06月24日

地域の話題

818. 廃校がドローンの研究所に 積極的に地域交流も・いわき市三和地区のながとイノベーションセンター

いわき市三和地区の旧永戸小学校を利用して誕生した「ながとイノベーションセンター」がオープンして1年以上が過ぎ、ドローンや水中ロボットの研究開発が行われています。遠慮なくドローンをテスト飛行できる環境で、高高度での3次元隊列飛行にも取り組んでいます。地域や子ども向けにドローン体験やプログラミング講座も開催され、地域住民の心のより所でもある学び舎は交流の拠点としても輝きを取り戻しています。

 

水中ロボットの実験場に利用した空き教室=2020年6月17日

 

● 高高度でのドローン3次元隊列飛行にも成功

運営するのはいわき市平に本社を置き、情報システムの設計・開発・運用を行う「株式会社東日本計算センター」。いわき市が廃校を利活用する団体を公募した2017年、同社はドローンやロボットの開発拠点を求めて応募。見事採択され、2019年4月に「ながとイノベーションセンター」として開所しました。校舎は中山間地域にある木造2階建て。街中の本社でドローンの飛行実験をする場合、飛ばすために申請が必要になる手間、墜落事故の不安、近所迷惑が問題でしたが、ここでは広い校庭や体育館で自由に試験が可能。研究開発は広々した集中できる空き教室で、こうした環境から成果も生まれています。今年2月には上空1200メートルでドローン8機の高高度3次元隊列飛行に成功し、気象観測や災害対応などの利用に期待されています。

 

気兼ねなくドローンのテスト飛行ができる校庭

 

 

● テクノロジーを通して地域交流

研究開発以外にも地域・子どもの交流拠点としての機能も担っています。これまで公民館と連携したドローン体験やプログラミング講座などを開催し、みんなでテクノロジーを通して触れ合い。体育館で開いたドローン教室では、子どもたちがコントローラーを手に操縦を体験したり、プログラムを作成してドローンを飛行させたりしました。来月7月4日には小学生を対象に3Dプリンター教室を予定。今後は地域の子どもたちが気軽に過ごせる環境を整え、旧永戸小学校から引き継いだ図書も生かそうと考えています。

 

地域住民らを招いた講座の際に利用する開放的な教室。窓際には旧永戸小学校時代の図書も並ぶ

 

● 地元住民の思い出も残す

廃校直後から利活用までの数年間、地元住民は定期的に校舎をボランティア清掃。それほどの愛情を持つ地域住民の思い出も校舎にそのまま保存されています。校長室には「校歌の歌詞」、廊下には旧永戸小学校が1994(平成六)年に統合する前の旧合戸小学校と旧渡戸小学校の両校舎の写真、体育館には建設時に寄付した住民の名前が刻まれたプレートなども。「気づく子ども」「考える子ども」「やりぬく子ども」をうたった旧永戸小学校の「教育目標」もそのまま会議室や執務室の壁に掲げられ、社員は研究に挑んでいます。

 

旧永戸小学校に統合した旧合戸小学校と旧渡戸小学校の両校舎写真など、思い出も掲示している廊下

 

校歌もそのまま掲示された体育館。ドローンの実験や住民向けイベント、親睦を目的とした社内のスポーツイベントなどで利用

 

● 「三和からイノベーションを起こす」

「ながとイノベーションセンター」では現在、研究員9人が取り組んでいます。中には旧永戸小で小学校時代を過ごした卒業生も。同センターの中野修三副センター長は「エンジニアが集中できる三和から世界に通じるイノベーションを起こし、次の世代に生かせるビジネスを生み出したい」と熱い思いを語っていました。

 

職員室を利用した会議室。壁には社員のモットーにしている旧永戸小学校時代の「教育目標」も掲示

 

 

【東日本計算センターのホームページ】

https://www.eac-inc.co.jp/

 

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