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コラム

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2011年07月15日

山内クリニック コラム コラム - 山内俊明

【コラム.11】ひと休み-心臓病を離れて-(医師・山内俊明)

東日本大震災で被害を被った方々のお気持ちが1日でも早く和らいで心がかるくなりますよう、願っております。

ところで、今回は心臓病を離れて避難について考えてみたいと思います。今回の大震災ではいろいろな避難があったと思います。地震、津波、爆発の危険性、放射線急性障害など直ちに身体、生命に危険が及ぶ場合や法律で避難せざるを得ない場合には判断に迷うことはないでしょう。しかし、環境放射線レベルが避難命令までは達していないが、平常時より高値のため、晩発性放射線障害に対する不安が強く、避難をするかどうか迷うことがあると思います。この場合には緊急性はありませんので、しっかりと考えることが大切です。下記に考えるべきポイントを箇条書きにしましたので、参考にしてください。

国際放射線防護委員会によれば放射線による健康被害として、一度に100ミリ・シーベルトを浴びると将来がんで亡くなる確立が0.5%増加するとされています。従って20ミリ・シーベルト(20,000マイクロシーベルト)で0.1%の増加(1,000人で1人の増加)です。これと避難による健康被害を比べてみてください。

①避難による健康被害として、身体障害と精神障害、成長発育障害

②社会的な影響として、仕事、学校、サークル活動、近所付き合い、友人関係

③住環境の変化による影響

④家庭、家族関係に及ぼす影響

⑤金銭的な影響

・・・など。

放射線の障害を避けることだけにとらわれることなく、総合的に検討した結果、自分たちにとって一番いい方法を選んでください。

山内 俊明

※この記事は、朝日サリー(2011年7月号)「ハートでクリニック」に掲載されました