健康寿命を伸ばす「貯筋運動」教室が毎週水曜、いわき市の暮らしの伝承郷で行われ、参加者が元気に体を動かしています。本年度で5年目を迎えた年間プログラム。お年寄りでも安全に楽しく筋肉を鍛える内容で、参加者は「毎回楽しみ」と通っています。
● 本年度で5年目
「貯筋運動」は生活の質(QOL)を高く長く保つのを目的とした道具のいらない筋力トレーニング(※1)。教室を受託運営するのはいわき市のNPO法人「いわきFスポーツクラブ」(※2)です。「貯筋運動」を広めている公益財団法人「健康・体力づくり事業財団」から2016年度に単年度事業で受託したのを機に、翌年度からは復興庁の「避難者・帰還者心の復興事業」の委託を受けて継続。講師はいわき市唯一の「貯筋運動」公認指導士で、当法人グループ「いわきの里」業務執行理事の村井弘が務めます。
※1「貯筋運動とは」(公益財団法人「健康・体力づくり事業財団」ホームページより):http://www.health-net.or.jp/tyousa/tyokin/
※2「いわきFスポーツクラブのホームページ」:https://iwakifureai.org/
● 今年は新型コロナの影響も
毎年開催は6月から翌年3月まで(9、10月は休み)の毎週水曜、午後1時半から。今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で1カ月遅れの7月1日から始まりました。毎年口コミで増える後半の参加者は約20人で、40人に上った時もあったといいます。今年はコロナの影響で参加を控える方もおり、7月上旬時点の各回の参加者は2人ほどです。
● 「できなくて当たり前」
本年度3回目の教室は7月15日に開催。参加者は毎年参加しているという2人です。ウォーミングアップでは脳を使った運動も。いすに座って右手で右太ももをさすり、左手で左太ももをたたく動きを同時にし、瞬時に逆の動作をするのを繰り返すうちに、参加者は「だんだんと分かんねくなっちまう」。村井は「できなくて当たり前。そういう時は笑ってごまかしてください」と優しくフォロー。貯筋運動では浅くいすに座り、つま先やかかと、ひざの上げ下げをして、すねやふくらはぎといった使う筋肉に意識を集中させます。参加者は元気に座り立ちを繰り返すスクワットもこなし、太ももの筋肉をピリピリさせて“貯筋”していました。
● 参加者「毎回通うのが楽しみ」
最後は楽しく体を動かすミニゲームも。赤、青、緑、黄色のマスがランダムに配置されたブルーシートを使い、指定された色を踏んで進みます。「青・赤・黄色」と順番に片足ずつ踏み進むことで足をクロスさせたり、腰をひねったり、踏み先を考えて頭を使ったり。ゴールしたらみんなで拍手し、「見っと簡単だけど、やっと頭使うね」と清々しい笑顔を浮かべていました。参加者は「体も動かせて人と会えるのがいい。毎回通うのが楽しみ」「毎回メニューが違うので飽きなく面白い」と感想を述べていました。
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