医和生会(いわきかい)は山内クリニックがある谷川瀬地区に日ごろからお世話になっております。少子高齢化や今年は新型コロナウイルスの流行など世の中が大変な状況に見舞われている中、現在の地区の現状はどうなっているのか。地区長2年目の山﨑勝久さんと民生委員児童委員9年目の山﨑光(あきら)さんにお話をおうかがいしました。(事業推進室・西山将弘)
―民生委員児童委員はどういったお仕事をされていますか?
光さん:毎月1回、75歳以上の1人暮らし宅を見守り訪問しています。谷川瀬は東と西の2地区に分かれ、民生委員児童委員が東西に1人ずつ配置されています。訪問対象のお年寄りの数は28人で、東西にそれぞれ14人ずついます。
―谷川瀬地区の世帯の特徴はありますか?
光さん:谷川瀬地区は息子と同居する世帯が多い印象ですね。世帯数は隣の明治団地地区が全約1500世帯ある一方、谷川瀬地区は876世帯と比較的少ないです。明治団地地区は75歳以上の1人暮らし者が71人いますので、谷川瀬よりも大変だと思います。私の訪問先では困っている人はおらず、行政から生活支援を受けている人も少ないです。
―見守り活動で感じていらっしゃる課題はございますか?
光さん:住民の生活実態が把握しきれず、どういった人がどこに住んでいるのか分からなくなっています。アパートは住人の入れ替わりが頻繁な上に、転入者宅を訪ねてもなかなか会えません。市に尋ねても個人情報のため教えてもらえず、現在は前々代から引き継がれている10数年前の名簿を利用している状態です。このままでは災害などの緊急事態も含め、把握できない支援が必要な方々を助けるのが難しくなります。
―今年は新型コロナウイルスの感染予防で地区行事が中止・縮小が相次いでいるとおうかがいしています。
勝久さん:他地区と対抗する春の球技大会、秋の体育祭が中止になりました。清掃ボランティアは回数を年6回から4回に減らし、神社のお祭りは子どもみこしを止めて神事だけ行いました。若者も参加してもらう数少ないチャンスだけに残念です。
―少子化は感じますか?
勝久さん:児童数は少なくなり、現在50人ほどです。地区内の平一小学区の子ども会は無くなりました。青年会も名前だけ残っている状態で活動はしていません。その上、働き世代は忙しく、定年年齢が延長になって地域活動できる人は高齢になるので、役員の後継者はなかなか見つかりません。若い世代が参加する行事がコロナで中止になったのはそういった意味でも残念です。
―今後の目標を一言お願いいたします。
勝久さん:会員も減少傾向にあり、後任探しも大変な状況ではあります。それでも子ども、若者、中高年まで幅広く交流を深められる地区にしていきたいです。
<記者のひとこと>
今回お話をおうかがいして、全国各地の自治会も同様な悩みを抱えているように感じました。少子高齢化、人口減少、新型コロナ、災害など全国的に激動の中にいて、自治会の大変な状況が垣間見えました。地域の中の一法人として、医和生会として地域のためにできることは何か。事業推進室は現在、地域住民向けの介護予防教室を開催できないか、新型コロナのために住民を集める講話ができるのか、ハードルは高いですが検討しています。地域と共に難局を乗り越えられるよう、少しでも力になれるよう取り組んでおります。(事業推進室・西山将弘)
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