〒970-8036 いわき市平谷川瀬一丁目16-5

0570-080825

ブログ

BLOG

投稿:2018年11月21日更新:2020年04月08日

449. 在宅医療出前講座・医師による地域講演

在宅医療出前講座「いきいきと暮らしていくために」が11月10日、いわき市平地区の石森自治会館で開かれました。城北内科胃腸科クリニックの佐藤二三彦院長、福島整肢療護園の渡邊信雄園長、当法人山内クリニックの山内俊明院長、平地域包括支援センター保健師の飯土井友梨香さんが講演。来場者35人は自身・子どもの健康管理や終末期医療への理解を深めました。

DSC_0071☆
↑「より良い生活を送るために」講話をする城北内科胃腸科クリニックの佐藤院長

●健康状態の把握をアドバイス
佐藤院長は「より良い生活を送るために~五体満足でいつまでも健康に日常生活を送るために~」と題して講話。健康に過ごすためには、自身の健康状態を知ることが重要だと説明し、定期的に健康診断を受ける他、日頃から血圧測定や体温、体重を把握しておくようアドバイス。また、いわきでは都市部と違って、自家用車に頼りがちで運動不足になりやすいため、テレビ体操やラジオ体操など手軽な運動を日々の習慣にすると転倒予防につながると述べました。講演の最後に、「趣味は人生の友である」と説明。家に籠もらずに人と交流し、趣味を持つことの大切さを述べました。

DSC_0076☆
↑「子ども達の健康管理」を講話する福島整肢療護園の渡邊園長

●子どもの命と健康を守るために
渡邊園長は、「子ども達の健康管理について」と題し、磐城総合共立病院の小児科医として長年勤務してきた経験を基に子どもの病気と死因、予防接種、アレルギー等について講話しました。医学医療の進歩、保健衛生状態の向上、予防接種の普及などにより、子どもの死亡率も著しく低下している中、不慮の事故や自殺で命を落とす子どもが増えていると説明。身近な例として、お風呂での溺死・溺水を防ぐために子どもがある程度大きくなるまでは、毎回お湯を抜く・鍵をかけるなどして注意するよう呼び掛けました。

DSC_0095☆
↑「わたしの想いをつなぐノート」の説明をする当法人山内クリニックの山内院長

●「わたしノート」について
山内院長は延命治療の意思を記すいわき市のノート「わたしの想いをつなぐノート(略称:わたしノート)※」について講話。意思判断ができる元気なうちから、人生の最期をどう迎えたいのか考え、延命治療を希望するかどうかを家族に伝えることが大切だと説明しました。万一の場合に、自身が望む対応をしてもらうためには、特に離れている家族にこそ想いを伝えなくてはいけないと話しました。
※「わたしノート」に関する記事
http://ymciwakikai.jp/blog-entry-295.html 2017年9月21日投稿:「延命治療、望みますか?・わたしノート、発行から1年半」

DSC_0099☆
↑地域包括支援センターを紹介する平地域包括支援センターの飯土井さん

●地域包括支援センターの紹介
飯土井さんは、地域包括支援センターの役割や活動を説明。地域で暮らす高齢者が抱える介護、福祉、健康、医療に関する課題を、介護支援専門員(ケアマネジャー)、保健師、社会福祉士が連携し、総合的に支援していると説明。些細なことであっても「困ったな」「気がかりだな」と思ったときには気軽に相談してほしいと伝えました。

〈地域連携・企画広報課の皆川歩美が聴講した感想〉
これまでの在宅医療出前講座では、高齢者の医療や介護福祉の話題が中心でしたが、今回は福島整肢療護園の渡邉園長も登壇し、お年寄りだけでなく、障がい者や子どももテーマでした。参加者はお孫さんを思い浮かべているのか、うなずきながら熱心に講演を聴いている方が多かったです。
渡邉園長は講演の最後に「子どもには“心のお守り”(心の中に思い浮かべる大切な人の存在)が必要だ」と説明しました。母親に限らず、父親でも、他の家族でも、家族以外でも良い。心のお守りの数は多いほど、その子の心は安定するという話です。我が子を思い浮かべ何ができるか考えたとき、子どもにとって安心できる・信頼できる・大切に想える存在を増やすために、散歩中に挨拶したり、地域の交流会に顔を出したりして、近所の方をはじめ地域との関わりを大事にしようと思いました。多くの方に子どもの成長を見守ってもらい、お互いを想い合える関係づくりができればと思います。

【関連記事】
<地域講演記事>
http://ymciwakikai.jp/blog-category-23.html