当法人グループ「いわきの里」は職員で統一した介護技術の方法を確立しようと毎月1回、外部講師を招いて研修会を重ねています。全職員が統一した“いわきの里流”の介護技術を身に着け、個人個人で能力の差が生じないようにする取り組み。10月の研修会は、地域密着型特別養護老人ホーム「サンシャインよしま」で開かれ、県介護福祉士会の関根誠一副会長が「移乗」をテーマに講義しました。
● 講師は県介護福祉士会
「いわきの里」では毎週1回、職員が同じ方向で取り組む介護ケアを考える「ケアガイドライン制作プロジェクト(ケアプロ)」を職員有志で開催。第1弾の取り組みではご利用者様から「やりたい事」を聞き取り、その実現に向けて職員一丸でケアに当たりました(※)。次のステップとして、“いわきの里流”の介護技術が確立されていないため、後輩に指導する際に各先輩職員によってアドバイスが異なってしまう問題を共有。マニュアルを作成するため基準とする介護技術を見つけようと、県介護福祉士会に講師の派遣を依頼。今年8月から毎月1回研修会を開き、「オムツ交換」「口腔ケア」のケア技術を確認してきました。
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「いわきの里のケアプロとは」 2018年4月20日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-455.html
「ケアプロの取り組み発表」 2018年9月26日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-569.html
● 楽にスムーズに移乗させる技術学ぶ
10月25日の研修会には、職員12人が参加。関根副会長はお年寄りの気持ちに立つ意識を植え付けさせるため、猫背でひざを曲げて歩かせます。お年寄りが歩く際の気持ちを想像させ「視界は?」「長距離を歩けますか?」と尋ねます。参加者は「この姿勢では横から声を掛けられても視界に入らず分からない」などの気付きを得ました。さらに、指先に力を入れる「点」ではなく、手のひら全体を使う「面」で触れる技術も確認。2人1組で互いに肩に「面」で触れ合い、心地よさも体感しました。最少の労力で要介助者を動かす知識として、人間の運動機能に関する「ボディメカニクス」を学習。対象に近づく、対象を小さくまとめる、重心を下げて骨盤を安定させる、といった介護する側が体に負担を掛けずに移乗する8つのコツを学びました。ベッドに寝かせた参加者を立たせたり、車いすに乗せたりし、「ボディメカニクス」を実践的に学びました。参加者は真剣にメモを取ったり、ビデオカメラに収めたりし、参加者は来月までマスターできるよう努めます。