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投稿:2019年02月20日更新:2019年09月11日

516. アレルギー症状の備え 学校にきちんと伝えられるように・入園入学講座

誤食で死ぬ恐れもあるアレルギー児を安心して入園入学させるには―。福島県伊達市の小学校給食で先月、児童1人がアレルギー症状を起こした事故が発生したばかり(※)。アレルギー児の安全を守る入園入学講座がこのほど、いわき市平地区の「Wendy(ウェンディ)いわき」で去年に引き続き始まりました。入園を控えたアレルギー児を育てる初参加の母親は、給食の誤食や友達からアレルギー物質入りのお菓子を食べさせられるといった予期せぬ事態に不安な状態。講師は「親が賢くならないと学校も分からない」と繰り返し強調し、日ごろの記録に基づく対処法を書類で提出する大切さを呼び掛けました。2月25日にも予定。


「小学校『給食』でアレルギー症状 伊達の児童、成分表記載漏れ(2019年1月19日付福島民友ホームページより)」:http://www.minyu-net.com/news/news/FM20190119-343459.php

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● 「ママたちが賢くならなければいけない」
いわき市のアレルギー児を育てる母親らでつくる「もぐのび」が昨年に続き主催。環境アレルギーアドバイザーの有資格者で「もぐのび」の緑川琴江代表が講師を務めます。2月5日の初回は満席の5人が参加しました。緑川代表は「ママたちが賢くならなければいけない」と強調。入園入学時に必要な提出書類を見せ「診断書以外にも、個別に詳しい情報を伝えるのが大切」と指摘。アレルギーの初期症状、中程度、緊急要請の3段階に分け、目の周囲が赤くなるといった各段階の徴候と対処法を一枚にまとめる工夫をアドバイス。アレルギー反応が出た時の顔写真の掲載も勧め、補助治療剤「エピペン」の使用や通報を含めた具体的な緊急時の対応手順も保育・幼稚園、学校に面談で伝えるのが大切だと訴えました。

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↑講師を務めた緑川代表

● 保護者と園・学校 理解のずれに注意
緑川代表や参加者はアレルギーの悩みでも情報共有。アレルギー対応の解釈は多様で、入園前の説明と違うと後で気付きトラブルになるケースも。親は園や学校がしっかりやってくれると思い込み、逆に園や学校は親は何でも知っていると思っているという意思疎通の課題の声も上がりました。「親が知らないと先生も分からない」と繰り返し訴える緑川代表は「日ごろの食事や便、異変などを記録して、何をどのくらい食べたら危険か医師に聞いて。診断書はそこまで具体的にまとめて」と助言しました。

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● アレルギー治療 食べたい気持ち大切
緑川代表は「アレルギー治療には受診が不可欠」とも。最近はメディアなどでも「食べさせて治す」と紹介されますが「少しずつ食べさせるにもアレルギー反応が出る可能性もある」と注意を喚起しました。参加者からは「『食べちゃダメ』と言ってもらえた方が楽」と葛藤の声。緑川さんは、食べる恐怖を植え付けずに食べたい気持ちを育てるのが治療には欠かせないと助言しました。参加者は「ドラえもんが好きな子どもが(ドラえもんの好物の)どら焼きを食べたがっている。食べられるようになるのが夢」と目標を話しました。講座に初めての参加者は「同じ卵アレルギーで悩む親が周りにいなかったので話し合えてよかった」。祖父母が親切心からお菓子をあげようとする悩みや、アレルギー児でも食べられるラーメン店の情報などを気軽に共有していました。

【本年度の入園学準備講座】
2回目の開催日:2019年2月25日
時間:午前10時~正午
場所:Wendy(福島県いわき市平字庄内町45-6)
料金:無料でお茶付き(託児は1人500円で要予約)
定員:5人
お申込み:080-9252-6624(Wendy)
募集ホームページ(Wendy):http://www.to-ho-net.co.jp/wendy/cream-soda/cream-soda.html#allergy

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「去年の入園入学準備講座」 2018年2月7日投稿:https://iwakikai.jp/blog/1619/

「もぐのび紹介」 2017年7月29日投稿:https://iwakikai.jp/blog/2027/