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投稿:2018年06月26日更新:2021年05月15日

多職種連携・地域連携

344. 介護予防や認知症ケアパス作成など協議・「内郷・好間・三和中地域ケア会議」

本年度1回目の「内郷・好間・三和地区中地域ケア会議」がこのほど、いわき市総合保健福祉センターで開かれ、委員は「高齢者生活安全・移動手段」「認知症」「医療と介護の連携」の3部会で進めている取り組みを話し合いました。事務局から三和地区の生活状況の聞き取り結果から介護予防に取り組む案も示され、委員が意見を出し合いました。

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● 中地域ケア会議とは?
医療・介護・予防・住まい・生活支援の発展へ住民が支え合う地域づくりをめざそうと、国は2015年4月、市町村の努力義務として「地域ケア会議」の設置を法制化しました。これを受けていわき市は同年、「個別ケア」、「小地域ケア」、「中地域ケア」、全市レベルの「市地域包括ケア推進」の計4層の会議でつくる「いわき市地域ケア会議」を設置(※1)。「中地域ケア会議」は全市レベルと学校区・行政区レベルの間の中間層に位置し、地区保健福祉センターが主催。市内には7地区ごとに設置されています。本年度の内郷・好間・三和地区中地域ケア会議の委員は20人(※2)で、1回目の会議は6月11日に開かれました。

※1. いわき市ホームページより
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※2.
内郷中地域ケア委員 (640x405)内郷名簿・完 (640x361)

● 山間部の三和地区の高齢者の困り事を共有
事務局が「高齢者生活安全・移動手段」「認知症」「医療と介護の連携」の計3部会で話し合っている経過を報告後、委員が各部会の取り組みについて協議しました。「高齢者生活安全・移動手段」では、三和地区の高齢者だけで暮らす世帯等54人を対象に生活の困り事を聞いたアンケート結果が報告されました。送迎バスの乗降や車の運転ができなくなる不安が非常に大きく、3日以上誰とも会わない・会話がない人も複数おり、外出せず話さず低栄養の深刻化が予測されました(※3.アンケートの結果総括)。結果を受けて介護予防の普及に力を入れる方針が示され、交流ができてつどいの場や配食サービスをPRできる講演会の開催が提案されました。テーマは「笑い」などエンターテインメント性があってもいいとし、食事できる場を設け、50代前後世代も取り込みたいという考えも伝えられました。委員からは「お茶飲み形式で小さい地区ごとで集まれないか」といった意見が出ました。

※3.
内郷中地域アンケート

● 「認知症ケアパス」作成へ
「認知症部会」では、地区内の介護事業所や薬局、行政などが連携した「認知症地域相談窓口」の開設が報告されました。その窓口のPRを兼ねて「記念講演会」を7月10日、好間地区のサンシャインよしまで開催すると伝えられました。窓口となる事業所が改善策を検討する意見交換会を半年後に開催するのも確認。4月の開設後、薬局から認知症の疑いのあるお年寄りを発見したと地域包括支援センターにつながった事例も共有されました。内郷・好間・三和の3地区ごとに認知症の早期相談につなげる「認知症ケアパス」(※4)を作成する検討も進み、A3版両面印刷で字を少なくイラストを多用して試作をつくると報告。「予防から早期相談までの入り口」までの期間に絞ると提案されました。

※4. 認知症ケアパスとは
仙台市の例(仙台市ホームページ):http://www.city.sendai.jp/kaigo-suishin/kurashi/kenkotofukushi/korenokata/ninchisho/shiryo/carepasu.html
千葉市の例(千葉市ホームページ):https://www.city.chiba.jp/hokenfukushi/hokatsucare/keapasu.html
東京都杉並区の例(杉並区ホームページ):http://www.city.suginami.tokyo.jp/guide/koureisha/ninchisho/1022134.html

● 内郷地区で「終活講座」開催計画
「医療と介護の連携部会」では、「『本人の意思が尊重される』まちづくりの推進」をめざして介護塾の利用促進や終活講座の開講、専門職が集う会議の開催を検討。「終活」「栄養」「薬」「介護予防」「認知症」をテーマに専門職が講話するプログラムを関係団体に配布し、地区内各地で介護塾開講を呼び掛けていくと報告。さらに現在のプログラムに「ガンの緩和」の追加の検討も。「終活」指導できる介護支援専門員(ケアマネジャー)を養成する講座や、内郷地区で終活講座を開く計画も示されました。委員からは「死に備えて考える住民は少ないと感じる」「三和地区で終活講座を開いたら『いい話を聞いた』と好評だった」などの意見が出ていました。

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● 地域包括、積極的に「小地域ケア会議」開催
内郷・好間・三和地域包括支援センターの職員は、本年度は行政区・学校区レベルでの「小地域ケア会議」を積極的に開いて住民の困り事をさらに探ると方針を示しました。最後、委員からは「体が不自由で買い物に行けないお年寄りも考えてほしい。介護保険ばかりにとらわれていたら何もできない」「入院しなければならないけど保証人がいないという人から相談を受けた。どうすればいいか」などの意見や質問がありました。

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【関連情報】
内郷・好間・三和地区の「認知症地域相談窓口」
チラシ・中地域ケア1

チラシ・中地域ケア2

【関連記事】
<いわき市地域ケア会議>
2017年度:http://ymciwakikai.jp/blog-category-35.html
2018年度:http://ymciwakikai.jp/blog-category-39.html