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投稿:2018年06月19日更新:2021年05月12日

多職種連携・地域連携

340. 「認知症者に何できる?」児童が考える・四倉地区の大浦小で講座

小中学校で認知症教育が積極的に展開されているいわき市四倉地区でこのほど、大浦小の4年生31人が認知症講座を受け、「身近な人が認知症になったら」を想像し「何ができるか」を考えました。受講後に児童は認知症サポーター(※記事後に解説)の証し「オレンジリング」を受け取り、地域の認知症者を助ける自覚を持ちました。

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● 四倉地区で取り組み6年目
四倉地区内の小学校での認知症講座は2013(平成二十五)年度に大浦小で開催したのを皮切りに、年々開催校が広がり、昨年度までに全小中学校で開講してきました。大浦小の校医で、子どもの認知症教育の重要性を認識していた木村守和医師(木村医院)が、絵本や講話で児童に啓発したのが始まりで、現在はいわき市四倉・久之浜大久地域包括支援センターが主催しています。本年度で6年目となり、四倉・久之浜大久地域包括支援センター管理者の熊田智英子さんは「小学生のころに受講した中学生がオレンジリングを見て、『知ってる』と言われたこともある」と話し、少しずつ子どもに浸透してきているようです。11月には大浦小で認知症者の声掛け訓練も計画されています。

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● 「リモコン置いたのをすぐに忘れる」
大浦小で6月12日に開かれた講座では、四倉・久之浜大久地域包括支援センターの職員3人のほか、青少年福祉体験事業を展開する市社会福祉協議会四倉地区協議会の職員も協力して講師を務めました。包括支援センターの職員は「おじいちゃん、おばあちゃんと暮らしている人」「何歳くらい?」などの簡単な質問をしてスタート。健康と認知症の脳のイラストを見せると、児童から「認知症の脳は小さい!」との声。「認知症ってどんな病気か知ってる?」と聞かれると「リモコンを置いたことをすぐに忘れてしまう」と具体的に答えた子も。「認知症になると時間や月日が分からなくなって、家族や友達を忘れてしまう」と職員から説明を受けると、児童は「うわー」「悲しい」「そしたら『初めまして』と言うしかない」などと意見していました。職員は認知症者が失敗した場合、「『大丈夫だよ』と優しく接してほしい」と呼び掛け。その後、認知症のおばあちゃんと児童の交流を描いた紙芝居「おみょうにち」を披露しました。

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● 月日忘れた認知症者に「カレンダーをあげる」「日にちを教える」
グループワークでは①身近な人が認知症になったらあなたはどんな気持ちになる?②自分たちにできること、をテーマに話し合い。あるグループでは、道に迷った認知症者や月日を忘れた認知症者に何ができるかを考え、「道案内する」「カレンダーをあげる」「日にちを教える」などと意見を出し合いました。7グループは発表して意見を全員で共有(※記事後に全グループの意見紹介)。復習を兼ねた「○×クイズ」では「認知症は脳の病気?」「認知症はお薬で治せる?」「認知症の人が失敗したら、すぐに怒る?」などと出題され、児童は両手で○×のサインを出して答えました。職員は「認知症の人は記憶はなくても、嬉しいや恐いなどの気持ちは残ります」と優しく接するようあらためて呼び掛け、「認知症の人を『かわいそう』と書いた人が多いけど、本当にかわいそうな人だけ?」と投げ掛けました。オレンジリングを受けた児童は「困っている人がいたら助けられる」と笑顔を見せていました。

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↑認知症サポーターになるともらえるオレンジリング

【解説】
※認知症サポーターとは
内閣府の平成28年版高齢社会白書(http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/html/gaiyou/s1_2_3.html)によりますと、65歳以上の認知症者は2012(平成二十四)年に7人に1人だったのが、2025(同三十七)年には5人に1人になると予測されています。認知症者でも住み慣れた場所で暮らし続けられる地域をつくるには、地域住民で支えていくことは大切です。そこで「全国キャラバン・メイト連絡協議会」(東京都・ホームページ:http://www.caravanmate.com/)は、地域で手助けする「認知症サポーター」を全国で養成しており、その登録者数は2017年12月31日現在で約983万人。そのサポーターを養成指導できる有資格者が「認知症キャラバン・メイト」で、いわき市内には160
~170人おり、約50人が実際に活動しています。

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