〒970-8036 いわき市平谷川瀬一丁目16-5

0570-080825

ブログ

BLOG

投稿:2023年04月27日

研修会・勉強会 多職種連携・地域連携

1181. MCS(メディカルケアステーション)を学ぶ・平在宅療養多職種連携の会

本年度1回目のいわき市の医療・福祉関係者が情報交換する「平在宅療養多職種連携の会」がこのほど、オンライン上で開かれました。昨年度の活動報告や本年度の活動計画を決定。医薬品卸売事業所の職員が「MCS(メディカルケアステーション)」をテーマに発表したほか、参加者が小グループに分かれて交流を楽しみました。

● 本年度の活動計画を決定
医師、歯科医師、薬剤師、介護支援専門員(ケアマネジャー)、訪問看護師など32人が参加し、4月20日に開催されました。事務局の平地域包括支援センターの職員が司会を務め、「多職種連携の会」の要綱の変更と昨年度の活動報告について話しました。本年度の活動はほぼ毎月1回、医療や福祉関係者らが事例を発表して情報交換していくことを決定しました。

● 医療介護従事者専用のチャットツール
この日の事例発表では、医薬品卸売事業所の職員が「MCSご紹介と活用事例〜地域の医療・介護現場のためのコミュニケーションツール」と題して発表しました。MCSは医療介護従事者専用に開発されたチャットツールで、「緊急ではないし先生に電話しにくい」「電話のタイミングが合わない」「ファックスが多くて管理が大変」といった困り事に、このチャットツールは無料で解決できると紹介しました。操作が簡単で全国多数の医師会や行政が利用し、セキュリティも安心で、17万人以上の医療介護従事者が利用していると語りました。

● 便利な機能
MCSの機能も説明。患者様やご家族、医療・介護スタッフが参加してタイムリーに情報共有する「患者リスト」、医療介護従事者のみが情報共有する「グループ・コミュニティ」といった機能を紹介しました。都合のいいタイミングですぐにメッセージを送信できるので伝えもれを防げ、褥瘡や食事の具合を写真や動画でも共有できる強みを強調。参加メンバーの書き込みや資料を時系列ですぐに確認でき、患者様ごとに分かる利便性も伝えました。

● 事例も紹介
災害時にMCSが活用された大阪府豊中市のケースを紹介。台風被害時に、ライフラインの稼働状況、各施設の被災状況、ケアが必要な患者様への対応などを400人以上が共有し適切な対応ができたと紹介しました。コミュニティ機能では、群馬県の「ハートケアステーション」の利用事例を共有。循環器系の医師や看護師、リハスタッフなどでつくるコミュニティで、悩みがあれば心不全認定看護師や医師から意見を求めて気軽に情報交換できると紹介しました。発表者は、MCSが「電話やファックスに代わる医療介護従事者専用の非公開型SNS」と説明し、「新規登録完了後、どの端末でもログインできる」「他のSNSとの違いは厚生労働省の医療情報システムの安全管理ガイドラインに基づいて利用できる」などよくある質問も踏まえてポイントを解説。実際にデモ画面を共有し「グループ機能」で「平地区多職種連携の会」を作成しました。

● ブレイクアウトルームも体験
発表を聞いた参加者からは、有料と無料プランに関する質問や、グループに招待された時の対応についての質問が出ました。質疑応答後、ズームの少人数でグループに分かれてミーティングを行う「ブレイクアウトルーム」機能を体験。少人数グループに分かれて自己紹介を交えてフリートークを行って親交を深めました。最後、山内俊明会長(医和生会山内クリニック院長)は、ブレイクアウトルームでの交流を振り返り「新しい方法を取り入れて今後も交流を深めていきたい」と話しました。

<平在宅療養多職種連携の会・関連記事>
「いわき市の医療・介護の取り組みを共有」
「栄養・ケアステーションを学ぶ」
「認知症の口腔ケアを考える」
「急性期病院と在宅医療を考える」
「訪問介護事業所の現状と課題 アンケート結果から考える」
「社会復帰を目指したリハビリを考える」
「訪問看護師と多職種連携を考える」
「地域包括ケアを学ぶ」
「地域包括ケアを考える」