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投稿:2022年06月29日

多職種連携 地域包括ケア

1116. 「地域包括ケア」を考える・平在宅療養多職種連携の会

いわき市平地区の医療・介護関係者が交流する「平在宅療養多職種連携の会」が、このほどオンライン上で開かれました。訪問診療に携わる医師が「地域包括ケア」をテーマに講話。医療福祉が「連携」する上での大切な点、社会保障の問題、「元気な高齢者が日本を支える」意識改革などについて語りました。

● 「連携」の重要ポイント3つ
医師、歯科医師、薬剤師、介護支援専門員(ケアマネジャー)、介護職員ら約50人が参加。6月16日に開催されました。「地域包括ケア時代 生活に戻すための医療を考える」というタイトルで、医師が講話。医療、福祉が連携する上で大切な点を3つ紹介しました。課題や手段に注目するのではなく目的を明らかにして共有する「目的志向型」、互いのエンパワメントを意識し高齢社会を明るいイメージでとらえる「未来志向型」、将来を予測して常に変わる姿勢を挙げました。保健・医療・福祉の支援が途切れる理由は支援者間のゴールの共有ができていないことです。このために支援が途切れてしまうのは良くあることと、注意をうながしました。

● 社会保障の問題
社会保障の問題として4つのキーワードを紹介。「少子」では合計特殊出生率が1.3で、50歳以上の人口が1980年代に2割程度だったのが2030年には6割になる見通しだといいます。「多死」ではピークと予想される2039年には年間166.9万人が亡くなるとされ、死ぬ場所がなくなる懸念も。「人口減少」では、2100年には人口5000万人を切るという予測も紹介しました。少子多死で人口減少する時代に向けて「自分らしい生き方、死に方を自ら選択する意思が必要になる」と話しました。

● 住民の意識改革、覚悟
日本で急速に高齢化が進行する中、「元気な高齢者が日本を支える」という住民の意識改革、覚悟の必要性を説きました。日本で1年間に費やされる時間に関し、2030年の人口推計データを示し、65歳未満の就労時間が1300億時間である一方、65歳以上の非睡眠時間が2100億時間で、後者の一部時間を若者を支える時間に費やせないかという意見も述べました。そのほか、「医療費抑制策」と「医療の充実策」を両立させようとする矛盾についても指摘。医療依存度を低下させないまま、在院日数の短縮化などにみられる医療費抑制策を断行した結果、患者と医療者の信頼関係が低下して依存と不信の連鎖が起こった課題も。解決として医療への依存度を下げることを意識し、住民・家族の自立・覚悟を促しながら地域へ戻す医療の充実を目指す必要性も強調しました。

● 連携を呼び掛け
発表を聞いたケアマネジャーは「本人とご家族の思いが一致しないで、本人は在宅希望でもご家族の意思で入院につながるケースもあり、心苦しさはある」と葛藤を吐露。双葉郡の薬剤師は、地元の医療福祉の資源に限度があるのに触れ「元気な高齢者が若者を支援する」考えに共感した感想を述べました。発表した医師は「何かあって電話をいただけたら時間をつくるので、皆さんの違った角度から意見を話し合いましょう」と連携を呼び掛け、チームで患者様の生活の質を高めていく気持ちを新たにしました。

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