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投稿:2021年12月23日

多職種連携

1059. 障がい者支援 当事者と一緒に 平在宅療養多職種連携の会

いわき市平地区の医療・介護関係者が情報交換する「平在宅療養多職種連携の会」がこのほど、オンライン上で開かれました。いわき障がい者相談支援センターの職員が、多職種連携で障がい者を支える2事例を発表。参加者は当事者と一緒に困り事を考え、関係機関と連携する大切さを確認しました。

 

● 「障がい福祉」とは何か

医師や介護支援専門員(ケアマネジャー)、市地域包括支援センター、障がい関係機関の職員らが参加し、12月16日に開かれました。発表を務めたいわき障がい者相談支援センターの職員は「障がい福祉」のイメージは何でしょうかと呼び掛け。一般的には障がい者を支える制度やサービスととらえますが、社会の一員として地域住民とともに生活できるよう、住まいの確保や相談体制の整備、企業・行政などとのネットワーク構築をする地域づくりをするのが障がい福祉、と解説しました。

 

● 介護も障がいも一つの窓口で相談

発表者は相談支援体制について、厚生労働省はケアマネジャーが行うような「計画相談支援」、市町村が担う「一般的な相談支援」、社会資源の開発など「地域に向けた相談支援」のサポートを縦割りではなく、3層構造にして一元的に対応できる体制を目指していると紹介。(※1)これにより、高齢者と障がい者といった複合的な相談でも一つの窓口で対応できます。いわき市の障がい者相談支援機能は2017年4月から、市地域包括支援センターやいわき障がい者相談支援センターを運営する「地域福祉ネットワークいわき」が受託。市内の7地区保健福祉センター内に、地域包括支援センターと障がい者相談支援センターの窓口も置いてワンストップ体制で支援しています。(※2)

 

※1

 

※2

 

● 地域資源を生かす

発表者は「事例を通して見る他職種連携のかたち」と題し2事例を紹介。1人目は、両脚にまひがある独居の50代男性を取り上げました。家事全般をこなしていた母が亡くなり、その後どう希望の生活をするかが課題でした。フルタイムで働いている男性の希望は家では寝るだけにし、会社からの帰路で入浴、食事、洗濯、リハビリを行うこと。そこで相談員は地域資源につなげました。月2回夜に認知症カフェを開いて食事を提供する「いつだれキッチン」を紹介。そこにあるシャワー室を借りられるようにしたといいます。リハビリは福島整肢療護園に協力を求めました。そのほか、食事支援は配食サービスを利用。夜間のヘルパーサービスは少ないため、家での入浴、食事、洗濯は対応が難しい現状だと課題を共有しました。

 

● 関係機関同士で連携支援

2人目は、電話依存が強い不安障がいを抱える一人暮らしの40代女性。相談員は電話をすると、女性は不安を怒りとしてひたすらぶつけてくる傾向がありました。相談を続ける間、女性を支援しているある支援機関から「(女性の対応で)職員が疲弊している」と相談を受けたといいます。相談員はほかの機関の支援状況も同じく大変だと気づき、女性を支援している機関同士で情報を共有しようと動きました。女性も参加した個別ケア会議を開いて、女性を中心に支援する関係機関同士でも互いに見える関係を構築。女性は就労支援サービスにつながり、少しずつ改善しているといいます。

 

● 事例と同様の悩みを相談

参加したケアマネジャーは、事例と同じ電話依存を抱えた女性の支援を共有。何度も電話を掛けてきて、市役所、病院、警察署などにも掛けているといいます。支援を始めたばかりで関わり方に悩んでいるというこのケアマネジャーは「(事例を聞いて)この女性が関わっている機関と連絡を取れば、もっと理解できると思った」と解決の糸口を見つけた様子。相談支援センターの職員は「『このサービスを使えば大丈夫』というのがない。当事者と一緒にみんなで、何で困っているのかを考えて、周りにどういう人がいると知るのが大事」とアドバイスを送りました。介護事業所の障がい分野参入に興味があるかの話題では、前向きな事業所もある一方、新たな勉強や準備のハードルの高さ、忙しさから難しいという声も複数出て、簡単ではない現状を共有しました。同多職種連携の会の山内俊明会長(医和生会山内クリニック院長)は、児童、障がい、介護を一括にして支援できる法律の仕組みがあるといいなという考えや、認知症の方との向き合い方と同様に障がいの方にも対峙するのではなく伴走して一緒に考えて寄り添う大切さを述べました。

 

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