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投稿:2019年07月09日

617.「褥瘡(じょくそう)」「スキンテア」どう防ぐ?・医和生会看護職研修

医和生会の看護職研修の第3回目がこのほど、当法人会議室で開かれました。

今回のテーマは「褥瘡(じょくそう)とスキンテアの予防と対処法」。在宅褥瘡管理者の資格を持つ当法人の在宅訪問看護師をはじめ、ショートステイの管理者ら3名が講師を務め、職員23名が症例を交えながら褥瘡とスキンテアの処置方法に理解を深めました。

※在宅褥瘡管理者とは

日本褥瘡学会の講習を受講し、あわせて褥瘡予防管理ガイドラインに準拠した治療・ケアを実施した5症例以上の経験を有した上で、審査で認められた場合、研修を終了したという資格が与えられます。

● 褥瘡(床ずれ)とは

研修は6月24日に開催。褥瘡とは、身体の一部が圧迫され続けることで、皮膚に酸素や栄養がいきわたらなくなり、壊死し(腐ってしまうこと)皮膚が崩れていく状態のことをいいます。講師は褥瘡が出来る原因(※1)を解説。褥瘡予防の基本は発生要因の除去であると説明し、①体位交換②褥瘡予防用具の使用③身体の清潔保持④皮膚摩擦を防ぐ⑤栄養を十分に摂ることが重要としました。また、褥瘡が出来た際、発赤部のマッサージや円座の使用は更なる皮膚損傷に繋がるため、行わないようにと呼び掛けました。

※1

イラスト 国立循環器研究センター循環器病情報サービス ホームページ引用(http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/general/pamph98.html

● 「スキンテア」発生ゼロを目指して

後半は摩擦やずれによって起こる皮膚の損傷「スキンテア」について解説。スキンテアの具体例として、「テープを剥がすときに皮膚が裂けた」「ベッドから転落したときに皮膚が裂けた」などが挙げられ、治療方法として使用する軟膏類、被復保護剤、注意事項等について再確認を行いました。講師の訪問看護師は、「褥瘡やスキンテアが起こることで満足できる生活を脅かすだけでなく、医療従事者や介護者の不適切なケア行為により受傷したかと、家族が不信感を抱く恐れもある」と十分な予防対策を呼び掛け。「本人や家族にも理解と予防の知識を習得して貰いたい」とまとめました。

・研修の合間にはみんなで脳トレも

研修の途中には脳トレゲームも。着座しているテーブルごとに1つのチームとなり、両手の指各1本ずつ使って、一枚の紙を相手に渡すゲームや、背中に文字を書いての伝言ゲームを行い、職員同士コミュ二ケーションを図りました。職員一人一人のケアの質の向上を目的とした今年度の看護職研修は、次回が最後になります。

 

 

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