毎年10月から新年度が始まる医和生会(いわきかい)の「事業計画発表会」がこのほど、医和生会の会議室で開かれました。法人中期目標「生き残るために医和生会を変える」を掲げる2年目。人材不足や診療報酬・介護報酬が下がる苦しい環境下で、「変化」し「行動」する意識を職員で確認し合い、難局を乗り切る決意を新たにしました。

● 中期目標の2年目
事業計画発表会は職員が課題や目標を共有して一緒に乗り越えていこうと毎年開催しています。本年度は12月13日に開かれ、役員、部長、部署長らが集まりました。昨年度から始まった3カ年の法人中期目標は「生き残るために医和生会を変える」。熊倉理事が昨年度の収支報告をし、「医和生会は地域から必要とされている組織で、あらゆる変化があるかと思うが、職員みんなで協力して新年度も頑張っていきましょう」とあいさつしました。

あいさつする山内俊明理事長
● 医和生会にしかできない強み
山内俊明理事長はこれから控える診療報酬や介護報酬の改定を見据え、医和生会にしかできない介護保険サービス、在宅支援の強みを伸ばしていく大切さを説きました。さらに「お互いの立場を尊重、認め合い、団結して地域に貢献していきましょう」と呼び掛けました。

あいさつする山内クリニックの山内宏之新院長
● 「変化を積極的に進める」
山内クリニックの新院長に10月から就任した山内宏之院長は、人手不足に加え業務量が増え診療報酬が下がるといった厳しい環境に触れながらも「みんなで頑張っていくしかない。仕事を見直して効率化を図り、みんなで気がついたことがあれば相談し合い、医和生会をより良くするための変化を積極的に進めていきたい」と抱負を述べました。
医療部の鈴木部長は、実践能力の向上や情報管理などの昨年度の取り組みを振り返った後、本年度の計画を発表。実践マニュアルの作成、業務の整理・効率化、患者様第一の対応、AIの活用を行い「効果的に質の高い医療を進めて患者様の満足度を高めていきたい」と目標を語りました。

「行動」を呼び掛ける介護保険部の畠山部長
● 「地域で1番の介護事業所を目指す」
介護保険部の畠山部長は「中期目標を職員1人1人が意識し行動できているか」と投げ掛け、中期目標の「生き残る」という言葉の重み、変わらなければいけない状況を伝えました。「『ありがとう』とたくさん言ってもらうことを追求すれば収益がついてくる」とし、さらに「外部の声に耳を傾ける」重要性を強調。ご利用者様や地域の声にも耳を傾け「地域で1番の介護事業所を目指す」と本年度の目標を示し、「行動」を呼び掛けました。

目標を述べる業務部の坂本部長
業務部の坂本部長は、「守り」と「攻め」の両立を示しました。財務課が正確な処理と財務の安定運営を支える「守り」と、総務課と介護医事課が組織力強化や職員の成長支援に努める「攻め」をそれぞれ説明。5大目標として「人材育成」「経営資源の維持管理」「情報セキュリティー」などを掲げ「力を合わせて安定運営を目指し、全員で尽くして参ります」と抱負を述べました。

あいさつする山内真理子理事
● 次世代へバトンタッチ
山内真理子理事は、これまで患者様に必要なことだけに目を向けて発展させてきた医和生会の歴史を振り返った後、競合が増えて介護報酬も低くなった環境の変化から工夫しないと生き残れない現状を伝えました。次世代へのバトンタッチを視野に「若い力を結集すれば医和生会はいわきのために必要とされる事業所になれる」と期待を込めました。

あいさつする岩井淳一理事

あいさつする岩井里枝子理事
訪問診療を担う医師の岩井淳一理事は「医和生会の訪問診療は循環器、家庭医、救急の専門医がそろっていていわきで一番」と自信。岩井里枝子理事は宏之院長、淳一副院長をしっかりサポートし「行動に移していけるよう頑張って参ります」と抱負を述べて閉会しました。
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