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投稿:2017年06月23日更新:2021年05月12日

多職種連携・地域連携

82. 医療や介護 ロボットがお手伝い・体験会

「医療や介護を手伝ってくれるロボットがいたらなあ…」。スタッフのそんな夢をかなえてくれるロボットが勢ぞろいした体験会が22日、いわき市のかしま病院で開かれました。認知症者らの心を落ち着かせるアニマルロボット、会話して盛り上げるコミュニケーションロボット、介護士の腰の負担を軽減するロボットなど8機種がずらり。来場した医療、介護のスタッフらは、実際にロボットに触れて体感していました。

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↑メンタルコミットロボット PARO (パロ)

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● 多彩なロボット 次々開発
体験会は同日に2回に分けて開かれ、1回目には約40人が来場。医療・介護ロボットを代理販売する大和ハウス工業のロボット事業推進室の石渡淳主任が紹介しました。石渡主任は、医療機器、歩行アシスト、作業療法など向けの多彩なロボットが誕生している現状を説明し「医療向けはまだ少ないが、介護用は多く出てきている」と解説。介護ロボットの重点分野には「認知症の方の見守り」「排せつ支援」「移動支援」「移乗介助」があり、「コミュニケーション」「介護記録の電子化」「サービス担当者会議のWeb化」「清掃」などの分野でも今後発展していくようです。このほか、医療用ロボットスーツやロボットセラピーの効果を紹介する実例動画も披露されました。

● メンタルコミットロボット PARO (パロ)
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↑パロを体感する来場者(左)

動物との触れ合いで安らぐアニマルセラピーと同様の効果が期待できるという、アザラシ型ロボット・パロ。万人に受け入れられる動物としてアザラシをモデルに作られたといいます。体重は新生児ほどで、日本語も50語ほど理解。声を掛けると愛くるしい目をパッチリ開き「クー、クー」と鳴き、ふわふわの体を振動させて反応します。来場者は「かわいい」とパロを抱きしめて、すでにとりこになった様子でした。体験会で紹介されたパロの動画では、認知症者が自分からなでたり抱っこしたりして、能動的になった姿が映し出されていました。石渡主任によると、重度の認知症者の40%くらいは好反応を示すようです。

● 免荷式リフト popo(ポポ)
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↑歩行訓練中にひざが折れても安全

安全に立ち座りができ、転倒の心配なく歩行訓練をサポートするポポ。股と腰に装具をつけてリフトに体をつるすような状態になり、しっかりと支えてくれます。急性期病院でも、移動が大変な患者に利用すれば役立つといいます。

● シルエット見守りセンサ
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↑センサをベッド脇に設置すれば、離床などの様子を遠隔でタブレット端末などで見ることができます

ベッドからの起き上がりや離床の様子を遠隔で把握するのに役立つのがこのセンサ。ベッド脇に設置し、センサが異様な動きをキャッチすると、スマートフォンやパソコン端末にアラームで知らせ、その動きをリアルタイムで映し出します。危険な状態と判断したらすぐに駆けつけることも可能な上、自動録画もされるので万一転倒した際には状況を正確に把握、説明することもできます。

● 排せつ処理ロボット ヒューマ二―
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↑吸収パッドから尿を自動吸引します

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夜間のオムツ交換の負担軽減につながるのがヒューマ二―。尿を検知するセンサー内蔵の尿吸収パッドをはけば、自動的に尿を吸引します。オムツで排尿した後の湿りの不快感も解消されそうです。

● コミュニケーションロボット PALRO(パルロ)
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会話相手になり楽しませてくれるのがパルロ。体験会では、石渡主任が「歌って」とお願いすると、「大きな栗の木の下で」を歌ってダンス。また、石渡主任が説明している際におしゃべりをしてしまったパルロに「静かにして」と注意すると「はーい」と言ってしゃがみこむ愛きょうも見せました。来場者がパルロに話しかけると、「ウグイスカツラさん」とあだ名を付けられて盛り上がる場面も。しばらくたって「ウグイスカツラさん」が「ぼくのこと覚えている?」と聞くと、パルロはしっかりと覚えており、顔認識能力の高さを示していました。記事後に動画あり。

● 介護支援用腰タイプのロボットスーツHAL(ハル)
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↑ロボットスーツを腰に装着した介護士役(左)が、いすに座ったお年寄り役を担ぎ上げています

腰が悪くてもお年寄りを軽い力で移乗できるロボットスーツ。お年寄りを起き上がらせたり、車いすに移乗したりと、介護職は腰に負担が掛かる仕事でもあり、石渡主任によると、介護スタッフの3分の2は腰痛に苦しんでいるといいます。そこで、このスーツを装着すると腰の動きをアシストしてくれ、中腰作業でも楽になるといいます。

↓足こぎ車いすのコギー
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体験会の主催は、かしま病院・クリニックかしま、福島県立医科大医学部地域・家庭医療学講座。

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