いわき市平地区の介護支援専門員(ケアマネジャー)がこのほど、同地区の文化センターに集まり「ターミナルケアの支援」について考え合いました。本人の希望通り自宅看取りができた在宅支援の例を基に、介護者の体力の限界の備えやオムツ交換の負担を減らすアイデアを共有。参加者が体験したターミナルケアも紹介し合い、悩みや実感を分かち合いました。
● 支援アイデアを出し合う
平地区介護支援専門員交流会の一環で9月11日に開催。参加したケアマネジャー約75人が10班に分かれてグループワークを行いました。子ども3姉妹の協力で本人の望み通り自宅での看取りが実現できた成功例を基に、より良いターミナルケアを行うためのアイデアを共有。終末期で24時間体制の介護が求められる中、近くに住む三女が中心となって支援していた点で、三女の体力のケアに関し「骨折や認知症などが起きた節目ごとに、今後想定されるリスクをご家族に分かりやすく説明して意向を聞く」「日中はヘルパーに頼るなど、ご家族と専門職の役割を決める」「ご本人やご家族に『みんなで協力していこう』と伝える力がケアマネには大事」「経済力があれば夜間の介護を自費で頼む」といった意見が出ました。介護者がオムツ交換に困っている点では「訪問看護師に負担のない交換法を教わる」「最新の自動採尿器を提案する」などのアイデアが共有されました。
● ターミナルケアの経験も共有
経験したターミナルケアの事例も参加者同士で共有。「患者ご本人が自宅での看取りを望んでいても、ご家族が救急車を呼ぶケースが多い」「死が迫る前に、最期どう状態が変わっていくかをご家族に説明して不安を取り除くのが大事」「看取り後、家族は計り知れない喪失感を味わっているので、時々訪問してケアしたい」といった意見が出て、グループごとに発表して共有しました。
【平地区介護支援専門員交流会の記事】
「個別ケア会議を見学」 2018年1月26日投稿:https://iwakikai.jp/blog/1702/
「介護報酬改定」 2018年5月29日投稿:https://iwakikai.jp/blog/1024/
「成功したケア事例を共有」 2018年11月22日投稿:https://iwakikai.jp/blog/1024/