当法人医和生会「きらくデイサービス」の入職5年目の生活相談員・小野晴香が、このほどいわき市の「いわきゆったり館」で、高校生の就職に関心のある保護者らを前に仕事のやりがいを語りました。福祉の仕事はどんな趣味や能力も生かせると考える小野は「高校生には興味のある事を精一杯やってほしい」とアドバイスしました。
● 保護者ら84人が聴講
いわき地区高校PTA連合会が11月12日に開いた研修で、プログラム中の「社会人講話」と題した座談会での一コマ。介護業界に興味を持つ生徒や保護者が多いことから、同連合会が若手介護職員の話を聞きたいと一般社団法人キャリア支援機構を通して実施されました。小野のほか、東新工業総務部の副部長、キャリア支援機構のキャリアコンサルタントが、保護者ら84人を前に登壇しました。
● 売り手市場も、求人職種に偏りや高い離職率
キャリアコンサルタントから県内の高校生の就職状況(※)の説明があり、今年3月卒の就職内定率は96.9%で、本年度も同水準の数値になると予想。今年1月末現在の浜通り地域では、卒業予定者4081人のうち求職者は1122人で、求人数は2419人。求職高校生1人に対して職がおよそ2件あるという売り手市場の一方、県内で多い求人職種は製造業が5割で、女子生徒に人気の事務職は10%以下と、職種に偏りがあると解説。県内高卒新人社員の3年以内の離職率は39.3%で、1年以内に退職した半数以上は正規職員に就けていないという課題も紹介されました。
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福島労働局発表の「平成31年度3月新規高等学校卒業者の職業紹介状況」(2019年3月1日リリース):https://jsite.mhlw.go.jp/fukushima-roudoukyoku/content/contents/000397418.pdf
● 福祉職「ささいな事で『ありがとう』と言ってもらえる」
介護職を選んだ理由で、小野は大学時代に子ども、お年寄り、障がいの福祉を学んで対人職に興味があったといい、複数の介護事業所があって視野が広げられそうな当法人医和生会を選んだと話しました。福祉職の魅力では「ささいな事で『ありがとう』と言ってもらえる。目を見て自分の手の届く範囲の人からお礼をされるとうれしくなる」と紹介。入職前後の介護職のイメージでは「夜勤や土日勤務があるので、友人と休みが合わないのが想像できなかった。時間のあった大学時代とは違う」と、ライフワークも考えて就職先を考えるのを助言。福祉職に就くため高校時代にやった方がいい事では「興味の向くやりたい事を精一杯やってほしい」とアドバイス。小野自身は高校時代にハンドベルの訪問ボランティアをしたといい、福祉の仕事をする上で無駄な能力はなく「趣味を生かせる」とアピール。理系出身の職員はデータ入力する際にパソコンやタブレット端末の操作で貢献でき、旅行好きの職員はご利用者様との会話で笑顔を引き出せるネタになると例を挙げました。
● 会場からは離職率に関する質問
東新工業総務部の副部長は人材を大切にする充実した若手教育や、求めている人材について語りました。会場からは高校生の離職率に関する質問も。会社から評価の高い先輩に若手社員がきつく当たられるケースに不安を感じる質問もあり、保護者は高校生が働き続けられる環境に高い関心を持っていました。
【関連情報】
「キャリア支援機構ホームページ」:http://career-shienkikou.com/
当法人「きらくデイサービス」ホームページ:https://iwakikai.jp/service/kiraku/
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2019年5月28日投稿:https://iwakikai.jp/blog/991/
2018年7月23日投稿:https://iwakikai.jp/blog/814/