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コラム

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2020年01月10日

山内クリニック スタッフコラム コラム - 山内宏之

【コラム19・医療】「高血圧」って何科で診てもらうの?(医師・山内宏之)

更新日:2021年10月16日

 

~患者様からのご相談に医師が回答!~

【今回のご相談】健康診断で「血圧が高い」と言われました。何科を受診すればいいのでしょうか?

【私がお答えします!】山内宏之先生

 

Q.血圧が高いと言われたら、何科を受診すればいいですか?

内科もしくは循環器科を受診しましょう。「循環器」と言うと難しく聞こえるかもしれませんが、血液の流れに関連する臓器を診察しています。

山内クリニック(いわき市平谷川瀬)には、循環器の専門医がいます。

 

Q.そもそも「高血圧」とはどんな病気ですか?

「高血圧」とは血圧が140/90mmHg以上の場合です。どちらか一つでもこの値より高ければ「高血圧症」です。「高血圧」は病名ではないので、血圧自体を下げることが治療の目的ではありません。将来、心臓や血管の病気を防ぐために、血圧を下げる必要があります。

 

Q.どうして血圧が高くなるのでしょうか?

一番の原因は「老化」です。若い人はほとんど高血圧にはなりません。年をとると、血管の弾力が失われていって、血圧が高くなります。さらに、「喫煙」「塩分のとりすぎ」「飲酒」「肥満」「運動不足」「ストレス」などの生活習慣も高血圧の原因になります。老化や生活習慣が原因の高血圧症を「本態性 高血圧症(ほんたいせい こうけつあつしょう)」と言います。

 

ちなみに、高血圧症の約10%の方では、生活習慣とは関係のない腎動脈狭窄症(じんどうみゃくきょうさくしょう)※1、原発性アルドステロン症※2、褐色細胞腫(かっしょくさいぼうしゅ)※3などの病気が原因となる「二次性高血圧症」というものもあります。

※1…腎臓に血液を送る腎動脈が、動脈硬化によって狭くなること

※2…副腎(腎臓の上部にある小さな臓器)が分泌するアルドステロンというホルモンが過剰に分泌される病気

※3…副腎から発生する腫瘍

 

Q.血圧が高いと、どんなリスクがありますか?

普段、よほど血圧が高くならない限り、高血圧自体の症状はありません。高血圧で一番問題になるのは、動脈硬化の原因になることです。

動脈硬化とは血管が固くなって、脆(もろ)くなることを言います。血管を「ホース」に例えて考えてみましょう。

 

新品のホースは、丈夫で弾力がありますよね。使い続けて古くなってくると、固くなってボロボロになります。亀裂が入ったり、穴が空くこともあります。

ホースにつながっている水道管も、古くなってくると内側に「油を含んだサビ」がたくさん付くようになります。古いホースだと、サビがどんどん溜まってきて、最後には詰まってしまいます。

このような状態が血管のなかで起こっています。

病名で言うと、動脈瘤、脳出血、脳梗塞、心筋梗塞が代表的です。いずれも急に発症して、死に至ることがある怖い病気です。また、血管だけではなく心臓や腎臓などの内蔵自体も悪くなっていきます。この様に、高血圧は普段は症状がありませんが、放置しておくと、徐々に動脈硬化が進行して、ある日突然危険な病気になってしまうのが「高血圧症」です。

 

Q.どんなことに気をつければいいのでしょうか?

「喫煙」「塩分のとりすぎ」「飲酒」「肥満」「運動不足」「ストレス」です。つまり気をつけることは「禁煙」「塩分ひかえめ」「飲み過ぎ注意」「ダイエット」「適度な運動」「ストレス解消」をすることです。

 

Q.高血圧のお薬を飲み始めたら、一生飲み続けなければなりませんか?

薬を飲まなくとも血圧が高くなくなれば、薬を飲み続ける必要はありません。血圧を下げるために、自分自身で気をつけることは「禁煙」「塩分ひかえめ」「飲み過ぎ注意」「ダイエット」「適度な運動」「ストレス解消」ですが、特に「塩分控えめ」が重要です。食塩にして1日6グラムまでが世界的に推奨されています。さて、これらを実践できる人がどれほどいるでしょうか?現実には、多くの人たちがこういった事をなかなか実践できません。これらが実践できず、血圧が高い限り、お薬を飲まなくてはいけません。これらをすべて実践して、お薬を飲まなくとも血圧が正常であれば、お薬は不要です。なお、 高血圧の一番の原因は「老化」です。年を取れば取るほど、高血圧のお薬は切っても切れない関係になっていきます。

 

この記事は広報「医和生」14号に掲載されました。