いわき市常磐・遠野地区は、世代間交流できる「つどいの場」づくりが進んでいます。常磐地区のモデル会場となっているコミュニティスペース「いごくBOX(ボックス)」ではこのほど「コミュニティ食堂」が開かれ、地元の子どもからお年寄りが管理栄養士らの手作りランチを楽しみました。
● ワーキンググループで検討重ねる
常磐・遠野地区の中地域ケア会議の「健康と生きがいづくり部会」が主催(※1)。「オレンジ薬局」が運営する「いごくBOX」は、遠野地区の上遠野小(※2)とともにモデル会場となっています。各地区で2018年夏、住民や医療・介護関係者らでつくるワーキンググループを立ち上げ、定期的に検討会を開催。「いろいろな世代が参加」「参加者自身も担い手」「空きスペースなど社会資源の活用」を方針に、誰でも気軽に集える場所づくりを話し合っています。いごくBOXでは去年11月に「わくわくまつり」を開き、近所住民が小物作りやアロマ体験、シルバーリハビリ体操などを楽しみました。その後、長期休暇中の子どもにも集まってほしいと「コミュニティ食堂」を企画。春休みに合わせて3月30日に開催しました。
※1
「つどいの場づくりの経過報告があった『常磐・遠野中地域ケア会議』」 2019年2月25日投稿:https://iwakikai.jp/blog/82/
※2
「上遠野小が『つどいの場』に 児童とも交流」 2019年3月23日投稿:https://iwakikai.jp/blog/306/
● 管理栄養士のスペシャルメニュー
ワーキンググループメンバーの管理栄養士が腕を振るったメニューは「野菜たっぷりつみれ汁」「おいものコロコロサラダ」「かき菜のツナナムル」「季節野菜の浅漬け」「塩とみそのおむすび」の5品。地元婦人会や介護老人保健施設「サンライフゆもと」、常磐地区の保健福祉センター、地域包括支援センター、社会福祉協議会のメンバーが手伝い、パルシステムが野菜を提供しました。会場には介護支援専門員(ケアマネジャー)による介護相談や、外には障がい福祉施設のパン販売の各コーナーも設置されました。
● 近所のおばあちゃんや病院帰りの親子ら来場
会場には「歩いて5分」の距離を歩いてきたおばあちゃんや、会場隣の病院帰りに立ち寄った親子の姿も。テーブルを囲んで「つみれが軟らかい」「おいしい」と温かい手作りの味を堪能していました。管理栄養士から「つみれはサンマ100%で小名浜の工場から直送」「カキナはビタミンAが豊富で油と一緒に摂ると吸収されやすくなる」など料理の説明も受けて雑談。子ども会を通じてイベントを知ったという親子連れは、家族で団らんしていました。
※
いごくBOXは、看護師らが健康相談する「健活カフェ」を定期的に開催しています。詳細は以下。
【いごくBOXの健活カフェ】
住所:福島県いわき市常磐西郷町岩崎16-5(オレンジ薬局隣)
開催日:木曜をのぞく月曜~金曜
時間:午前9時半~午後1時
内容:パーソナルヘルスケアサービス「FAIT(ファイト)」を利用した健康管理(1回500円)
血圧測定、ハーブティーなど(100円~)
その他:カルチャー教室などで利用できるスペースのレンタル(1時間500円)
ママ友の会合や誕生日会などのイベントにも利用できるキッチンスタジオのレンタル(1時間1000円)
【関連記事】
「空き店舗を活用・平谷川瀬地区でコミュニティスペースづくり・『エンバ』」 2019年2月27日投稿:https://iwakikai.jp/blog/275/
「内科クリニック、「食」と「健康」をテーマにコミュニティづくり」 2018年12月14日投稿:https://iwakikai.jp/blog/358/