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投稿:2018年02月22日更新:2019年08月02日

256. 「虐待対応」「介護予防」「つどいの場×住民支え合い」「認知症」の取り組み議論・市地域包括ケア推進会議

第4回いわき市地域包括ケア推進会議がこのほど、いわき市文化センターで開かれました。前回の推進会議で話題になった「虐待対応・権利擁護」「介護予防」「つどいの場×住民支え合い」「認知症」に注目して話し合われ、地域包括ケア推進に関わる市の取り組みに対し、委員が意見を出しました。
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↑「介護予防」や「認知症」などに関する市の取り組みが報告された「市地域包括ケア推進会議」=2017年2月14日、いわき市文化センター● 超高齢化社会を見すえ、市内の有識者でつくる会議
「団塊の世代」が75歳を迎える2025(平成三十七)年には、全国で約3人に1人が高齢者になり、認知症者が700万人に上ると予想されています。この超高齢化社会を見すえて国は、お年寄りたちが住み慣れた地域で自立した生活を送れるよう「医療・介護・予防・住まい・生活支援」を一体的に提供する「地域包括ケアシステム」の構築を進め、全国各自治体は「努力義務」として「地域ケア会議」を設置し取り組みが進んでいます。いわき市も2015年、「個別ケア会議」「小地域ケア会議」「中地域ケア会議」「市地域包括ケア推進会議」の主に4会議でつくる「市地域ケア会議」を設置(※1)。市内の有識者でつくる委員から意見を取り入れながら活動を展開しています。本年度の推進会議の委員は24人(※2)。第4回の推進会議は14日に開催されました。

※1
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※2
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3回・市地域包括ケア推進会議委員2 (640x278)

● 「介護予防マネジメント支援会議」改善へ
専門職者がアドバイスしてお年寄りの自立支援を促す「介護予防マネジメント支援会議」(※3)の取り組みでは、今月5日までに13回開催し42件を取り上げたと報告。この「支援会議」はケアプラン作成者と介護事業所職員が介護ケア事例を提出して専門職者に助言を受けます。助言の効果を確認するモニタリングが必要だという前回会議での意見を受け、報告した市職員が、ケアプランに基づく自立促進につながっているか、3~6カ月後にモニタリングと要介護者の課題を整理する「アセスメント」を行い、改善後は「つどいの場」や「セルフケア」につなげるよう働き掛けると説明しました。アドバイザーを務める委員は、今月下旬にアドバイス方法を議論する研修会を開催するとし、「本年度よりも質の高いことをしたい」と来年度への抱負を語りました。

※3
「介護予防ケアマネジメント支援会議について(市HP)」:http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1510534507994/index.html

「当法人のケアマネジャーも参加した『介護予防ケアマネジメント支援会議』(当法人ブログ)」 2018年1月24日投稿:https://iwakikai.jp/blog/1502/

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↑専門職者がアドバイスしてお年寄りの自立支援を促す「介護予防マネジメント支援会議」=2018年1月15日、いわき市総合保健福祉センター

● 「生活支援」の住民意識向上へ
介護予防効果に注目が集まる「つどいの場」(※4)を住民支え合いの取り組みにつなげてほしいという前回会議の意見を踏まえ、今後の方向性も示されました。市社会福祉協議会が15地区で実施し、登録サポーターの住民が見守りや買い物、ゴミ出しなどを代行する「住民支え合い活動」と「つどいの場」を中心に「生活支援」の住民意識を高めていきます。来年度は、登録サポーターを増やすために養成研修を開催して活動地区を拡大し、生活支援のニーズとサポーターのマッチングにも取り組むとしました。ある委員は、「声を掛けられたら手伝う人」と「困り事を発せられない人」がいるため住民支え合いが効果的に機能しないケースもあるとし、仲介役としてお節介な住民がキーパーソンになる地域があると紹介。別の委員は、「『つどいの場』のいい取り組みがあるなら共有してほしい」と話し、専門職がではなく住民が盛り上げるのが望ましいと意見しました。

※4
「市の『つどいの場』創出事業(市HP)」:http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1492385114834/index.html

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↑市の取り組みに対して委員が意見する「市地域包括ケア推進会議」=2017年2月14日、いわき市文化センター

● 「認知症初期集中支援チーム」 新体制で活動へ
認知症初期の患者の重度化を防ぐ目的の「認知症初期集中支援チーム」(※5)が、重度化した患者対応に追われている現状が前回会議で共有されたことに対し、事務局は市医師会、市薬剤師会、市作業療法士会の協力を受けた新体制で今年度中に活動すると説明。先月末に開かれた「地域包括ケア推進会議」の作業部会「高齢者生活安全部会」で、新チームの各職種の役割などが協議された報告もありました。このほか、市保健福祉課の担当職員が、市民や支援者に向けた「虐待予防・対応」と「成年後見制度」に関する啓発活動を紹介(※6)。今月上旬に開かれた「いごくフェス」(※7)の報告もあり、意見を求められた協力した委員や来場した委員からは、一般来場者が多かったという好印象の声や舞台も面白かったという声が出ていました。「地域包括ケア推進会議」の作業部会「住まい部会」の設置準備会の様子も報告されました。

※5
「認知症初期集中支援チームを設置(市HP)」:http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1466035692198/index.html

「平在宅療養多職種連携の会での市職員による『市認知症初期集中支援チーム』の説明も(当法人ブログ)」 2018年1月27日投稿:https://iwakikai.jp/blog/1635/

※6
市の権利擁護成年後見センター:http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1001000000210/index.html

「虐待予防啓発の取り組みの一つで、ケアマネジャー向けに行った『虐待対応研修』(当法人ブログ)」 2018年2月1日投稿:

※7
「市地域包括ケア推進課のサイト『いごく』でのフェスレポート」
①:https://igoku.jp/column-2025/
②:https://igoku.jp/column-2128/
③:https://igoku.jp/column-2181/

「地域包括ケアに貢献した個人団体の表彰式もあったフェス(当法人ブログ)」 2018年2月13日投稿:https://iwakikai.jp/blog/1613/

【関連情報】
「市地域包括ケア推進会議(市HP)」:http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1001000000097/index.html

「特徴的な『つどいの場』が紹介されている市地域包括ケア推進課のサイト『いごく』の『つどいの場』レポート」:https://igoku.jp/tudou#report