未来のスタイリストに認知症を知ってほしい―。当法人近くの理美容専門学校「iwakiヘアメイクアカデミー」でこのほど「認知症サポーター養成講座」が開かれ、講師を務めた当法人の職員が理美容師の卵に「認知症の方やご家族の味方になって」とメッセージを送りました。「こんな認知症のお客様が来店したら?」を題材にグループワークも行い、受講した生徒からは心優しい意見も。認知症に理解を深めた生徒は来月末、当法人認知症対応型「きらくデイサービス」で利用者様にメイクアップしてくださります。
●来月には「きらく」でメイクアップ
「ネイルやメイクで利用者様を笑顔にしたい」と思い立った「きらくデイサービス」は当法人近くの「iwakiヘアメイクアカデミー」に協力を依頼。来月末に利用者様にメイクアップしてくださることになり、本番を前にまずは生徒に「認知症」の理解を深めてもらおうと先月27日に「サポーター養成講座」を開きました。講師は地域連携・企画広報課課長の中野美奈が務め、生徒21人が受講しました。
↑講師を務めた中野
●実例を受け、グループワークも
中野は認知症の原因や具体的な症状のほか、理美容室に来店した認知症の方の実例を紹介。「同じ話を繰り返す」「施術中に何度もトイレに行く」「カットしたことを忘れている」といったお客様に、プロの美容師が実際にどう対応をしたか説明しました。実例を受け、学生はグループワークに取り組み「近所に一人で暮らす70代の女性。昨日カットしたばかりなのに来店した」という場面での対応を考えました。「ちょっとだけカットする」のほか「近所に住んでいる方だからお家まで送って様子を見る」という親切な意見も上がりました。
●「こころ優しい美容のプロとして」
中野は「認知症の方は、すぐに忘れてしまう・覚えていられないこともあるけど、“快・不快”などの感情は残る。周囲の対応や言葉掛けによる影響が大きい」と述べ、「“優しいな”“うれしいな”“あったかいな”“たのしいな”という感情を残す応対を心がけて」とアドバイス。将来は理美容師として活躍する学生たちに「こころ優しい美容のプロとして認知症を患っている方やそのご家族の味方になって」とメッセージを送りました。講話後、何度も同じ話を繰り返すという祖父を心配した生徒が中野に駆け寄り、早期対応するため具体的な対策を聞いていました。
【関連情報】
iwakiヘアメイクアカデミー:http://iwakirb.jp/
学生によるビューティーヘアファッションショー:https://iwakikai.jp/blog/2382/
【認知症サポーター養成講座に関する記事】
「認知症サポーター養成講座・『いわきの里』職員が受講」 2019年5月2日投稿:https://iwakikai.jp/blog/677/
「認知症サポーター 本年度も年間目標数3000人超の見込み・いわき市で養成講座」 2019年2月19日投稿:https://iwakikai.jp/blog/638/
「認知症サポーター きょうもいわきに誕生!・当法人の中野、養成講座で指導」 2019年8月24日投稿:https://iwakikai.jp/blog/732/