▼人生の終わりを幸せに過ごすため、意思決定ができるうちに望みを書き残すことが大切だとされています。どこで何をして過ごしたいか？ 身体中に管を通して植物状態になってでも延命したいか？ ご自身の想いを伝え残しておけば、会話できなくなったりした場合でも、ご家族や医療・介護関係者がその想いに沿って応えられます。この備えをするにはご自身が「死」という考えたくない、絶対に訪れる事実を受け止めねばなりません。「自分は大丈夫」と考えていると、例えば脳卒中を患って伝えられなくなれば、自分が望まない場所で嫌な事をさせられ、思いもよらない治療を受ける可能性もあるわけです。
正午でボランティア受付を締め切った後も電話対応などに追われた災害ボランティアセンター＝2019年10月17日午後12時50分、いわき市平地区
▼考えたくない、絶対に訪れる事実。それと真剣に向き合わねばならないのは、終末期のケースに限った事ではございません。今月の台風19号と豪雨の被害で「災害」は必ず起こるとあらためて痛感させられました。「自分は大丈夫」と考えていると、危険な状況下に陥った際に判断を誤ったり備蓄がなかったりして、命の危険にさらされるリスクも高まってしまいます。地球温暖化の影響なのか近年、全国的に水害が多発し、地震、津波もいつ発生するか分かりません。「災害」という考えたくない、絶対に訪れる事実を受け止めて、有事の際でも冷静に安全な行動が取れるよう、災害時の心構えと備えを準備したいものです。(「地域連携・企画広報課」・西山将弘)
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