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投稿:2018年10月31日更新:2020年04月08日

434. いわきの共同体意識・10月の取材雑記と記事ランキング

▼いわき市辺境の中山間部で高齢化率46.08%の川前地区。ここには歯科医院が無い。口腔ケアをおろそかにすると認知症や寝たきりにつながるといわれる中、30年間入れ歯を入れたままにしている住民もいるという。さらに、在宅介護する家族に紙オムツ代を補助する市のサービスがあっても、市中心部に行くより隣接する小野町で買い物した方が近い川前住民にとっては利用できない。加えて「いわき市は温暖で雪はあまり降らない」という意識が一般的だと思うが、冬の川前地区は雪が降って水道管破裂の恐れがあるから家を長期間離れられないとも。いずれも「小川・川前地区中地域ケア会議」(※1)で出た話題だ。

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↑住み慣れた場所で暮らし続けるための地域支援を考える「小川・川前地区中地域ケア会議」=2018年9月27日、小川支所

※1
「小川・川前地区中地域ケア会議」 2018年10月13日投稿:http://ymciwakikai.jp/blog-entry-584.html

▼50年以上前に14市町村が合併して生まれた広大ないわき市。市の中心部近くに住むわたしは川前地区のその現状を知らず、その中地域ケア会議であらためて市の広域に気付かされた。選挙投票率が高いのもこの地区の特長で、住民は声が届くのを信じて一票を投じているはず。その一方で、発展するのは投票率の低い都市部地区という皮肉も感じる。人口の多い少ないで発展に差が生じてしまうのかもしれないが、辺境の課題も中心部の課題も同じ市民として共感したい。それができないなら一体「いわき市」「いわき市民」とはなんなんだろうか。

▼ほかの住民の苦しみを自分の苦しみとして感じられる共同体でないと、国の言う地域包括ケアは実現不可能。その共同体意識の限界がいわき市の場合中地域単位であるならば、その地区ごとに独立した在宅支援体制を整え、住民同士助け合える関係をつくるのが理想だろう。医療・福祉の資源が足りない地区には、その体制を構築できるよう「いわき市民」として他地区が知恵と支援を送る。「いわき市認知症初期集中支援チーム」を各地区に広げるため、「平地区」での取り組みを他地区の医師が見学にきた出来事は、まさにそれだと感じた(※2)。(「地域連携・企画広報課」・西山将弘)

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↑市は認知症初期集中支援チームを各地区でつくりたい考え。進んでいる「平地区」の取り組みを参考にしようと、ほかの地区の医師が見学に訪れた=2018年10月11日、いわき市医師会館

※2
「認知症初期集中支援チーム、拡大めざす」 2018年10月29日投稿:https://iwakikai.jp/blog/579/

<2018年10月の記事ランキング(9月27 日~10月24日のフェイスブックのリーチ数)>
一位 「介護予防ケアマネジメント支援会議に当法人職員も参加」 10月11日投稿:https://iwakikai.jp/blog/656/

二位 「ヤクルトレディに『認知症相談窓口』の啓発協力を依頼」 9月28日投稿:https://iwakikai.jp/blog/684/

三位 「いわきの里で芋煮会」 10月18日投稿:https://iwakikai.jp/blog/592/

四位 「常磐地区の『介護フェア』」 10月23日投稿:https://iwakikai.jp/blog/586/

【過去の取材雑記とランキング】
https://iwakikai.jp/blog/?c=%e5%8f%96%e6%9d%90%e9%9b%91%e8%a8%98%e3%81%a8%e8%a8%98%e4%ba%8b%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%ad%e3%83%b3%e3%82%b0