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投稿:2025年12月24日

教育・育成環境

1364. いわき市で新卒職員を育てる|若手ラボvol.28「失敗を失敗で終わらせない」【医和生会】

若手職員が学び合う「若手ラボ」がこのほど開かれ、「失敗を失敗で終わらせない」をテーマに考え合いました。任せられる仕事が増えていけば失敗の回数や責任も増していく中、そうした失敗と向き合うグループワークに挑戦。変えられない失敗の事実を受け止め、どうすればいいかを考え合いました。

● 9人が参加

今回で28回目を数える若手ラボは12月17日に開かれました。

医和生会(いわきかい)とグループ法人「いわきの里」の若手職員合わせて9人が参加。

講師は事業推進課の皆川(▶皆川が語る「若手育成」への思い)が務めました。

 

● これまでの失敗を振り返り

参加者は3組に分かれてグループワークに挑みました。最初は「別のやり方もあったかもしれないと感じたこと・うまくできなかったとがっかりしたこと・正解が分からず迷ったこと」を振り返り。

「上司への報告を忘れた」「相談せずにやってしまった」などの意見が出たのに対し、皆川は「失敗しない人はいない。みんな一生懸命やっているから失敗する」と強調しました。さらに、任せられる仕事が増えれば失敗の回数や責任も増すとも。電話相手の名前の聞き忘れや勤務日の勘違いなど取り返しできる失敗から、ご利用者様の心身や人生に影響する失敗のリスクも出てくると解説しました。

● 失敗の事実は変えられない

失敗の質が重くなるケースでのグループワークも。「トイレへの誘導中、ご利用者様が転倒して骨折した」「目の前でご利用者様が転倒して意識を失い救急搬送された」「夜勤中にご利用者様が亡くなった」といった時を想定し、「どんな気持ちになるか」を想像しました。

参加者からは「反省」「後悔する」「申し訳なく自信を無くす」といったネガティブな感情を想像する声が多く出ました。その中でも次に向かって「同じことが起こらないように具体的に反省して改善策を考える」という意見も出ていました。

皆川は「ご利用者様が亡くなったり大きな失敗をすると落ち込んだりして『仕事を辞めたい』と思う人がいるかもしれません。上司や先輩から『みんな通る道だから気にしないで』と声を掛けられても簡単には受け止められないと思う」と寄り添います。それでも「起きた事実は変えられないし、受け止めるしかない。自分を責め続けても何も変わらず、次のご利用者様のために誠実なケアを続けて、仕事の失敗は仕事で取り返してほしい」と伝えました。

● 責任の重い失敗を想定

ケーススタディでは、責任の重い失敗事例を取り上げました。「ご利用者様から何度も同じ話をされ、忙しいので『さっきも聞きました』と聞き流したところ、そのご利用者様がもう話さなくなった」という事例では「その時の気持ち」と「どうするか?」を考えました。

参加者は後悔や罪悪感などを想像しながらそこで終わらず「ホールの担当職員に協力をお願いする」「業務後に話を聞く」「先輩に相談する」など前向きな対策を出し合っていました。

次のケーススタディでは、食事介助していたご利用者様が急にせき込み救急搬送されて数日後に亡くなったという重い想定。介護の仕事をする上で起こりうる辛いケースにも、参加者はその時の気持ちを想像して受け止め、前に進むための改善策を考え合っていました。

● 「変えられるのは自分と未来」

皆川は「落ち込むことは当然。でも事実は変わらない」「変えられるのは自分と未来だけ」と繰り返しメッセージを送りました。失敗のままで終わらせて自分を責め続けたり、「自分には合わない」と退職したりする選択でなく「仕事の失敗を仕事で取り返してほしい」と強く伝えていました。

今回の若手ラボは講師の皆川が1年間の産休に入る前の最後の講義。最後のあいさつでは、若手職員のこれまでの成長を思い涙がこみ上がる場面も。しばらくの別れを惜しみながら、今回の講義に込めた通り失敗を乗り越えられる職員になってほしいとさらなる成長に期待を寄せていました。

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