適切なクレーム対応を考える当法人グループの研修がこのほど、医和生会の会議室で開かれました。参加した職員25人は、ご利用者様の家族への報告の甘さからクレームを受けた事例を基に、問題と改善点を話し合い。「事故直後の記録を詳細に残すべき」などの具体策も出ました。苦情解決を適切に行えれば、その改善からサービスが向上して信頼を得られる認識を共有しました。
● 再発防止のために
研修は9月12日に開催され、小規模多機能型居宅介護「さらい」「すばる」の両施設の管理者・西山孝之ら3人が講師を務めました。苦情はサービス改善の契機で、適正な介護サービスを提供するためのチェック機能として受け止める必要性を指摘。利用者や家族は専門的知識、情報量が不足しているので、相談窓口の設置は介護サービスを適切に利用してもらうために大切な役割があるとも説明しました。そのため事業者は相談窓口を設置し、適切に情報提供し、職員・職種間の連携を密にして再発防止に努める体制の整備が求められるとも。情報収集して発生のリスクを分析し、防止策を講じて職員・職種間で共有することで突発的な苦情が発生しても迅速に対応できるともアドバイスしました。
● 誠意ある説明が大切
苦情の反省を生かしてさらにサービスを向上させようと演習を実施。寝たきりの女性ご利用者様に擦り傷をつくってしまい、家族や介護支援専門員(ケアマネジャー)への報告不足でクレームを受けた事例を踏まえ、職員が問題点と改善点をグループで出し合いました。「最初の傷の把握が甘かった」「受診を提案するのではなく『受診させてください』と許可を求めた方がよかったのでは」「事故直後のスタッフ対応の詳細な記録が必要」「傷を写真に残すべき」などの意見が出ました。まとめで講師は、苦情解決を適切に行うことで①サービスが向上②利用者や家族の信頼が高まる③社会的評価が高まる④職員に誇りが生まれる⑤職員は真摯に苦情解決に取り組みさらにサービスを向上させられる、と振り返ります。クレームで多い原因は、家族への連絡が適切に行われていない、職員間の連絡不足などとし、「事故に対してではなく、発生後の対応次第でクレームになるかが決まる」と誠意ある説明の重要性を訴えました。
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