医和生会(いわきかい)のショートステイで昨秋まで新入職員をサポートしていた須藤(小規模多機能型さらい)は、レベルに合わせた介助指導で技術を伝えました。教えを受けた職員は須藤の細かい気遣いの介護を今も忘れず、ご利用者様を笑顔にしています。「指導者スタッフ」を紹介する3回目。
● 「威圧感が出ないように」
介護歴16年の須藤は昨年度に続き「指導者スタッフ」を担当。去年5月に「ショートステイ」に配属された大卒新人の長内を、異動する10月まで指導しました。最初の長内の印象は「感情をあまり表に出さないタイプ」。そのため「本当は悩んでいるのに誰にも相談できない」とならないよう、話してもらいやすいような雰囲気づくりを意識。「母親ぐらい年齢が離れているので威圧感が出ないようにした」という須藤は、科長の高木から仕事以外の話題をするよう助言も受けたといい、「寒かったね」「昨日は眠れた?」などちょっとした声掛けも心掛けました。
● できそうな介護からステップアップ
須藤は初めての介護に戸惑う長内を心配していたと言います。毎日、業務後に苦手なことを聞き、簡単な介護からレベルを上げていく方法で導きました。自立度が高いご利用者様との関わりから始め、歩行介助、ズボンの上げ下ろし、移乗といった具合にステップアップすることで、最後は一人で全介助できるようになったといいます。
● コロナ禍での声掛け
ショートステイでは昨年6月にご利用者様のコロナ陽性が確認され、1カ月間、感染対策を取りながら介護する場面に見舞われました。「防護服を着ての介助、見えないウイルスが相手。ベテラン職員も大きなストレスを抱えていた」(須藤)という状況で、入職して数カ月の長内が耐えられるか不安だったといいます。緊急事態のため須藤は夜勤中心になって長内を直接指導する機会は減った中、会うたびに励ましていたといいます。「仕事をまだ覚えていない時期に、精神的な負担の掛かる業務。もしかしたら休職するのではないか」と心配しながら最終的には「一人暮らしで生活もある中、体調管理をして無遅刻無欠勤だった。すごい」と、困難を乗り切った頑張りと度胸をたたえていました。
● 受け継がれた細かな気遣いの介護
長内は須藤の細かな気遣いのできる介護を受け継いでいます。ご利用者様が利用する前にポータブルトイレの座面を拭くよう教えを受けていた長内はその気遣いを続けています。必ず拭くという規則がある訳ではありませんが、ご利用者様から「ありがとう」とその細かい気遣いをほめられた日があったといいます。気遣いが笑顔になる喜びを経験した長内は「こういった気遣いを最初から指導してもらえたのはありがたかった」と、教えに感謝していました。
● 「自信を付けて育ってほしい」と期待
「もう少し成長を見たかった」と指導者としての心残りも口にする須藤。それでも「着実に成長している」と話し「ご利用者様と穏やかに話すのが好きで、それを伸ばすといい」とも。「これからも介護の知識や技術を身につけて、自信を付けて育ってほしい」と期待を込めていました。
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